次節はレディースとのダブルヘッダー。新井章太は「あとにつなげるためにもいい結果を残したい」(写真提供◎ジェフユナイテッド千葉)
「そのあとに自分が止められれば」
「チームを助けたかったな」
新井章太が後悔するのが、直近の大宮アルディージャ戦での失点シーンだ。9分、GKからのロングキックを鈴木大輔が処理するのだが、トラップが少し流れたところで河田篤秀にかっさらわれて、そのままシュートを流し込まれてしまった。
「ミスは出ましたが、しょうがない。そのあとに自分が止められればというシーンでした。体が反応できればよかったけれど、チームを助けたかったな」
仲間のミスはGKがすべて止めればいい、という守護神ならではの思い。
これで先制されると68分にも河田に決められ、最後に新井一耀が1点を返したものの1-2で大宮に今季初白星を献上してしまった。「自信をつかみかけていた中での敗戦だったのでダメージが大きかった」と今回の敗戦を受け止めている。アルビレックス新潟に勝ったあと、FC町田ゼルビア、横浜FCと上位2チームに堂々と渡り合い、スコアこそともに1-1だったものの、成長の実感を手にした次の試合だっただけに、悔やまれる。
だから、次が大事だ。5連戦の初戦は同じく好調の東京ヴェルディ。ここ2試合は今季初の連敗を喫しているが、3位。
「ここでぶれないことが一番大事です。積み上げてきたものはあるので、それを出していけば上位に食い込めると思っています。結果という形で次に示したい」
今季は得点が少なく、7で最少の栃木SC、いわてグルージャ盛岡に次いで、ブラウブリッツ秋田と並ぶ8。GKだからこそ伝えられる、得点力アップのアドバイスがある。
「相手ももちろん必死で止めるためにプレーしているので、逆にあとは気持ちの部分です。自信を持って試合に挑めたらいい形で入れると思うし、ゴールはきれいなシュートだけではないので、それを意識して貪欲にゴールを狙って、泥臭くいくことが一番重要なんです」
「守っている側からでもそこを意識させるようにしていますし、ゴールに向かえるように、泥臭くどんなゴールでもいいと伝えているので、次は先制できればと思います」
「相手の嫌がることをもっともっとしていくべきです。ビルドアップしながら運べたらベストですけど、相手がロングボールを嫌がったらロングボールが大事だし、ビルドアップが嫌ならビルドアップを、プレスが嫌ならプレスをやればいい。そのときどきで選手が判断ができれば。そういうことが勝敗を分けていきます」
泥臭くしたたかに。基本に立ち返って重要な5連戦に挑む。