上写真=2シャドーの一人として先発した風間宏矢(写真◎小山真司)
■2022年2月11日(金・祝)第26回ちばぎんカップ(@フクアリ)
千葉 0-1 柏
得点:(柏)ドウグラス
相手よりもチャンスの数は多かった
かつてのジェフキラーが、今度はジェフの一員としてフクアリのピッチに立った。FC琉球から加入した風間宏矢が2シャドーの一角で先発。攻撃に積極的に関わり、ゴールを生みだすべくプレーした。
「フクアリで、昨シーズンまでは対戦相手だったジェフのユニフォームを着てホームで戦えたことが素直にうれしかったです。ゲーム展開については、正直、自分はキャンプではゲームを多くの時間こなせたわけではなかったので、ぶっつけ本番に近い感覚もありました」
2020シーズンに琉球で10得点6アシスト、昨季は5得点9アシスト。攻撃の中心として活躍した。千葉とのかかわりの中で何より印象深いのは、岐阜時代の2017年。風間はフクダ電子アリーナでハットトリックを達成。まさしく厄介な敵だったが、今度は頼れる味方としてフクアリのピッチに立った。
とはいえ、新型コロナウイルスの影響でキャンプ中にチーム全員そろって練習できた機会は限られ、万全の状態で試合を迎えたかというと、そうではない。その意味では確かに「ぶっつけ本番」ではあった。
「試合の中でうまくやれればと思っていました。ですが、キャンプ中のゲームよりかは、公式戦というか、そういう雰囲気もあって、いい形で入れたと思います。ピンチらしいピンチは失点シーンの1回くらいしかなかったし、シーズン中はああいうやられ方をしたらいけないと感じています」
前半、柏の決定的なシュートはパスをカットされて速攻を浴び、ドウグラスに決められた場面だけだった。その後はソリッドな守備を披露。失点することもなかったが、逆に言えば相手はそのチャンスに決め切っている。一方で千葉は好機を逸した。
「僕が2、3回あったチャンスをしっかりと決めていれば、違った展開になっていた。それだけのチャンスをつくれていたし、相手よりもチャンスの数は多かったと思います。後ろの選手を苦しくしてしまった反省点がある」
風間は新加入だが、チームとしては「決め切れない」ことが昨季からの課題。その解決策としても期待されるのが、風間の存在である。
「いい位置でのセットプレーも多く、そこまでは行けていたということ。でも、そこで(ゴールを)取れなかった。気を引き締めて、開幕に向かっていけたらと思います」
19日に迎える岩手との開幕戦までに、いかに連動性を高め、互いの力を引き出し合う関係を築けるか。前線の選手たちの距離感を意識しつつ、「ワイドも含めた5枚がペナルティーエリアに入っていくプレーが何回か今日は出ていましたが、その迫力を出せる場面を増やしたい」と風間は語った。