上写真=春季キャンプから戻り千葉でトレーニングする櫻川ソロモン(写真◎JEFUNITED)
クロスからの得点をストロングに
2022シーズン、チームのカギを握る存在であるのは誰もが認めるところだろう。櫻川ソロモン自身も、その自覚が十分にある。
「得点を取って、チームのプラスになれる選手を目指しています」
期待されるのは、一も二もなくゴールだ。昨シーズンは30試合に出場。そのうち先発は19試合で、4ゴールを記録した。2020シーズンに比べれは出場試合数は倍以上に伸び、得点も2倍となったが、当然ながら満足できる結果ではない。目指すところは、チームを勝たせる、そんな存在だ。その意味からすれば先発数もゴール数もやはり物足りない。本人もそれは自覚するところで、櫻川はオフの間から強い思いをもって自分を磨いてきたという。
「得点パターンでは、クロスからの得点を自分のストロングにしたいと思って、キャンプに取り組み、ものにできたかなと思っています。チームとしては、去年からやっていた守備のコンセプトをまた徹底的に積み上げて、攻撃のバリエーションも増やせたと思います」
キャンプを経て、手応えはある。新加入選手の風間宏矢や高木俊幸とも関係の構築を図り、「自分の動き出しのタイミング」を知ってもらうように努めた。すべてはゴールを生むための準備。11日に行なわれるちばぎんカップは、そのあたりを確認する舞台にもなるだろう。
「ユース所属のころから(ちばぎんカップは)楽しみに見ていました。今年出場できることは本当に楽しみです。(柏)レイソルは良いチームですし、J1で戦っているので、僕たちもチャレンジ精神をもって戦って、勝って良い状態にしてリーグ戦に臨みたいです」
そんな「良いチーム」を相手にどこまでできるのか。今季、自らが掲げる目標を達成するための試金石となる試合かもしれない。「自分がエゴを出して得点をすることによって、チームの勝利につながると思っています。2ケタのゴールを取って、チームに貢献したい」。進化した姿を示したいところだ。
昨季、チームで2ケタゴールを記録したのは14得点の見木友哉だけだった。それに続くのが船山貴之の8点で、櫻川の4得点がチームで3番目に多いゴール数だった。昨季は堅守を誇った一方で、これらの数字が示すように得点力不足に悩まされた。その解消こそが2022シーズンで大きな結果を残すポイントだ。チームとしても、選手個々でもその点を十二分に理解し、トレーニングに取り組んできた。船山が移籍した今(現・相模原)、櫻川が見木とともに昨季以上の活躍を期待されるのも当然だろう。
自身の飛躍と、チームの飛躍がイコールでしっかり結ばれるーーそんなシーズンにするために、櫻川はスタメンに定着し、結果を出し続けると誓っている。