上写真=藤原優大はホームの埼玉スタジアムでは1試合プレー。将来、このスタジアムの主役になるために相模原で鍛える(写真◎J.LEAGUE)
「プロの世界は思っていた以上に厳しい」
浦和レッズの未来を嘱望される若きセンターバックが、武者修行に出る。18歳最後の日となる6月28日、藤原優大がJ2のSC相模原に加わることが両クラブから発表された。7月1日から2022年1月31日までの育成型期限付き移籍だ。
得意のヘディングを生かして青森山田高で一時代を築いた藤原は、今年浦和に加入してプロのキャリアをスタートさせた。公式戦出場はルヴァンカップのグループステージ2試合で、ともに湘南ベルマーレと対戦してどちらもフル出場、スコアも0-0だった。180分間の無失点に貢献していたが、リーグ戦ではベンチ入りもなかった。
「ルヴァンカップの2試合で浦和レッズのユニフォームを着てプレーすることができ、心から誇りに思っています。ただ、プロの世界は自分が思っていた以上に厳しい世界で、なかなかうまくいかず、プレーする機会は限られていました。SC相模原でも厳しい競争がありますが、1試合でも多くプレーするために、常に自分と向き合い、個人の成長とチームの勝利に全力で貢献します」
ホームでの湘南戦では同じくヘディングが武器の湘南FWウェリントンと渡り合い、試合後には「負けていない」と話して胸を張った。その自信を相模原で思う存分、発揮するつもりだ。今季J3から昇格してきた相模原は、20試合を終えた時点で勝ち点12の最下位と苦しんでいる。三浦文丈監督(現・松本山雅FCコーチ)から高木琢也監督に交代し、逆襲に踏み出したところだ。
「自分の武器は、ヘディングや気持ちのこもったプレーですので、1日も早くピッチの上で表現したいと思います。自分自身の成長ももちろんですが、まずはSC相模原の勝利のために全力でプレーし、たくさんのファン・サポーターに喜びを届けたいと思います」
そんな風に新しいチームのサポーターに所信表明。最下位といっても残留圏内まではわずか6ポイントしか差がないだけに、逆転への守備の切り札になりたいところだ。
一方で、浦和のファン・サポーターには人間的成長への思いを届ける。
「プロサッカー選手として、人として、大きく成長して浦和レッズに帰ってくることが自分の目標です。そして、浦和レッズのファン・サポーターのみなさんに成長した姿を見てもらい、浦和レッズを世界的なクラブにできるような選手になります。SC相模原で結果を残して、浦和レッズに帰ってきます」
7カ月間の契約期間でできるだけたくさんのことを吸収するつもりだ。
■プロフィール
藤原優大(ふじわら・ゆうだい)
・生年月日:2002年6月29日生まれ(18歳)
・出身地:青森県
・身長/体重:180cm/74kg
・ポジション:DF
・背番号:35
・経歴:リベロ津軽S.C.→青森山田中学校→青森山田高校→浦和レッズ