上写真=次節の相手、磐田は5連勝中で2位。尹晶煥監督は堅守を破るイメージを持っている(写真提供◎ジェフユナイテッド千葉)
「怖がらずに戦うことを前提に」
ジュビロ磐田対ジェフユナイテッド千葉。好調のチーム同士の対戦は、J2第19節のビッグマッチだ。
千葉は6試合負けなしで迎えた第18節の東京ヴェルディ戦に0-1で敗れたものの、これがおよそ1カ月半ぶりの黒星だった。「負けたけれど、雰囲気は悪くはないので、やり続けることが大事です」と尹晶煥監督。
対する磐田はその上を行く。8戦負けなしで、しかも5試合連続完封勝利中、勝ち点で首位の京都サンガF.C.に並ぶ2位に急浮上と、いま最も勢いのあるチームだ。
「やっぱりサッカーはメンタルのスポーツだと思います。相手は強いけれど、怖がらずに戦うことをまず前提にして、みんなが気持ちを一つにまとめないと勝てません。でも、選手たちにはそういう気持ちはあるので、アウェーで勝ち点3を取れるように戦っていきたい」
尹晶煥監督は選手たちの気力がみなぎるのを感じている。18節までで6勝6分け6敗だから、ここで絶好調の磐田をたたいておけばメンタル的にも高まるし、貯金を作って上位進出の足がかりになる。その磐田に対しては最大級のアラートを発する。
「うまい選手がたくさんいますし、前から来るときと自陣で守備をするところははっきりしていると思います。リトリートしたところに入っていくのは難しいかもしれませんが、できないチームではありません。必死に走ればチャンスはあると思う」
警戒すべきは、MF遠藤保仁とFWルキアンだ。前節のヴァンフォーレ甲府戦でJリーグ通算700試合出場という偉業を達成した遠藤はここ5試合で先発、すべてに勝っている。ルキアンは得点ランク2位タイの10ゴールをマークしている。
「遠藤が入ってから落ち着いたプレーがあるし、スルーパスでキックの精度があるので気をつけないといけません」
「ルキアンは一人で仕掛けていけるし、シュートセンスもあります。それに、ルキアンだけではなくてセットプレーでセカンドボールを拾って得点することも多いですし、気をつけてプレーしないとすぐ失点につながって難しい試合になります」
そんな脅威的な磐田に勝つために、尹晶煥監督が明かしたポイントは2つ。
「うまくいっていると思いますが、ボールを奪ったあとにまた取られて失点してしまっているので、奪ったあとの1本目のパスがうまくつなげればスムーズに攻撃できると思います」
いわゆる逆カウンターを回避するためには、「最初の1本」を大事にしたい。
「もっと攻めにいくには守備から攻撃の切り替えの速さ、いい選択をした上でつなぐパスが良い攻撃につながります」
ここに関連するが、もう一つはサポート。
「いまはサウダーニャが仕掛けていって点を取ることが多くなってきていますが、そこを消されるとボールを前に運べなくなってしまいます。サウダーニャに入ったときのサポートが大事で、スペースはあると思うのでもっと味方を使いながら攻めていきたい」
向こうがルキアンなら、こちらにはサウダーニャがいる。そのキープ力を生かすためにもうまく連係しながら、サックスブルーの堅陣を崩したい。