上写真=絶好調の攻撃陣を誇る新潟を、チャン・ミンギュと仲間たちが止めてみせる(写真提供◎ジェフユナイテッド千葉)
「3バックでチャレンジ・アンド・カバーを」
チャン・ミンギュが先発復帰したのが、第7節のツエーゲン金沢戦。そこから4試合連続でフル出場していて、その間のジェフユナイテッド千葉の成績は2勝1分け1敗。注目すべきはこの4試合の失点数で、わずか1なのだ。その金沢戦の途中から3バックに変更して安定感を取り戻した。
チャン・ミンギュはその3バックに中央に立つ。
「ディフェンスではしっかりカバーをすることを意識しています。攻撃のときは真ん中にいるのでビルドアップで起点になれればと思っています」
攻撃では3-1-4-2、守備になると5-3-2という配置がベース。攻撃では長短のパスで組み立てに参加し、守備では中央を割らせないように連係してカバーリングを重視している。
右に岡野洵、左に鈴木大輔が並ぶ3バックだ。そのコミュニケーションは重要になる。「無失点で終えるのは重要だし、相手に合わせてどう守備していくのは臨機応変に話ができています」と、正しい連係の効果を実感している。
特に次節は無敗で首位のアルビレックス新潟が相手。その3バックが、10試合で26得点という爆発的な攻撃力を止める核になる。
「1位を走っているチームで無敗で攻撃的という印象です。そういうチームを最初にたたけるように頑張っていきたい」
今季初黒星は千葉がもたらす、という意気込みだ。そのために、新潟の攻撃をどう食い止めるか、というところに注目されがちだが、「新潟は攻撃的で、うちはまず守備からのチームなのでそうなるように思えますが、試合に入ってみないとどういうシナリオになるか分かりません」とフラットに構える。「3バックということで守備に比重を置いているけれど、しっかりとボールを握ってビルドアップして攻撃に行くことがポイントになると思います」と攻めの意欲を失うわけはない。
それでもDFとしては、相手の攻撃にしっかり対応していくことが最優先。新潟は高木善朗、本間至恩という個の力もハイレベルだから、なおさらだ。
「その2人は意欲的でゲームを作れる選手です。でも、チャレンジ・アンド・カバーをしながら対応できると思っています」
守備の5-3-2フォーメーションで幅を埋めていくことで、本間のサイドからのドリブルに対応できるし、高木の裏抜けに対してカバーに入ることもできるはずだ。
「まずしっかりと奪われた瞬間に切り替えるのは当たり前のこと。状況によっては前から行けないときはブロックで構えて守備しなければいけないこともあります。試合の状況次第になると思います」
今季の3勝はすべてアウェーで挙げたもの。昨季も新潟のホーム、ビッグスワンでは2-0で快勝している。その試合では86分から登場、試合を締めて守り切る役割を全うして勝利に貢献した。今度はキックオフから新潟を止める壁となって、昨年と同じ敵地での勝利を手にするつもりだ。