上写真=水戸戦に向けてトレーニングする尹晶煥監督(写真提供◎JEF UNITED)
4バックだけではなく3バックも
昨季、水戸との2回の対戦は敵地で3-0と勝利を飾り(3節)、ホームで25節のゲームでは1-5と大敗した。成績とすれば1勝1敗だが、とくにホームでの試合は何もできずに敗れており、チームにとっては悔しい結果となった。
「基本はロングボールより細かいパスで入ってくると思います。今年もそれはあまり変わりがなく、去年と同じようなイメージを持っています。去年はスピードのある選手がいて強烈だったですが、今年はその点ではそこまでじゃないというイメージもあります。ただ、そこはやってみないと分からないし、自分たちがもっとうまくできることを考えなければいけない」
尹監督は今季の水戸についてこう語り、次戦に向けて意気込んだ。前節の栃木戦はこれまで積み上げてきた4バックではなく、3バックを採用。守備の局面では両ウイングバックを組み込み、5枚で守る割り切りも見せた。その選択について指揮官は「選手の良いところを、両サイドのヨネ(米倉恒貴)やイツキ(小田逸稀)のスピードやパワフルさ、運動量を見ていたら、4バックより後ろを3枚にして、あの2人をサイドにしたほうがいいところを出せるんじゃないか」と説明。相手の特徴と選手の個性を生かす上での判断だったと明かす。
「中盤もいまは2人にしていますけど、たとえば3人にしたらつながるところもあるかもしれない。前回は後ろを5枚にしたことで、守備が強くなった。色々考えさせてくれたそういう試合でした。ただ、攻撃の方ではストライカーらしいストライカーがいないというか、思い切りやってくれる選手が出ていない。そこは心配なところ」
守備は2試合連続無失点と、手応えを得ているが、攻撃ではチャンスをモノにできないケースが散見する。チーム全体に「やらなければいけない」意識は見えるものの、まだ「相手を怖がらずにプレーすることが大事ですが、それができない」と尹監督。落ち着いてプレーできるようになるために「常に選手には言っています。ただ一気に成長することはないので、続けてやっていくしかないやっていくしかない」とも、自戒を込めて言った。
意識改革を進めながら、選手の持ち味を引き出すために柔軟な選択をしていきたいと話す尹監督。水戸戦では基本線の4バックを採用するのか、栃木戦で手ごたえを得た3バックを採用するのか分からないが、いずれにせよ、すべては勝利のために決断することになる。
「(水戸には)ホームであれだけやられたので、今年は返したい」
敵地から勝ち点3を持ち帰るつもりだ。