上写真=4月19日の練習後にオンライン会見に臨んだチョウ・キジェ監督(写真◎スクリーンショット)
「楽しんでもらえるような試合を」
京都は4月17日の明治安田生命J2リーグ第8節で、ギラヴァンツ北九州に6-1で快勝した。チョウ・キジェ監督は「たまたま6点取れたのではなく、普段の積み重ねもある。自分たちのやってきたものを出せば、その部分で相手を上回っていけるという温度は上がったと思う」と収穫について語っている。
この試合ではFWピーター・ウタカがハットトリックを達成した。「ストライカーとして繊細かつ大胆にプレーできる選手」と評した指揮官は、リバプール(イングランド)のブラジル代表FWロベルト・フィルミーノを引き合いに出して「周りを生かしながら自分でも点を取れる、現代サッカーに必要な要素を持ち合わせている選手であるのは間違いない」とコメント。一方で「3得点は素晴らしかったですが、ウタカだけで取った点でもない。チーム全員で共有したい」と周囲の働きについても語った。
これで3連勝、3位に浮上したものの「結果だけ見るとハッピーですが、全部過去のこと。自分たちがやらなければいけないこと、やっていきたいことに対して、昨日も今日も明日も向かっていくべきだと思う」と手綱を引き締めている。北九州戦の快勝にしても「次の試合で、それ以上に良い試合ができると過信してしまうと、自分たちで落とし穴に落ちてしまうような試合になってしまう。しっかりリセットして、次の試合に向かいたい」と切り替えの重要性を強調した。
21日の次節は東京ヴェルディとアウェーで対戦する。「ヴェルディさんの土俵に持ち込まれれば、間違いなくヴェルディさんの試合になる」とコメントしたチョウ・キジェ監督は「(相手には)そういう技術や経験がある選手がたくさんいるので、いつも以上に自分たちのサッカーを見せることができるように準備しなければいけない」と続けた。
この試合は、味の素フィールド西が丘で開催される。早稲田大サッカー部出身のチョウ・キジェ監督にとっては、関東大学リーグなどでプレーした思い出の地で「当時、大学サッカーは西が丘でしかやっていなかったので。秋の終わりになると芝生がめちゃくちゃで、早稲田にとっては好都合のグラウンドだった」と笑いながら振り返った。
昨年、流通経済大のコーチとして訪れているが「プロの監督として指揮を執るのは初めて。西が丘で指揮を執るのは感慨深いものがある」という。「相手の永井(秀樹)監督も大学サッカー(国士舘大)で活躍していた選手なので、身近に感じながら」と語ったチョウ・キジェ監督は、「スタンドとピッチが近いので、独特の雰囲気がある。久しぶりのナイトゲームだし(試合開始は18時)、来てもらったお客さんに楽しんでもらえるような試合をしたい」と意気込んでいた。