上写真=今季2試合目の先発でJ2初ゴールを決めた下口(写真◎石倉利英)
■2021年4月17日 J2リーグ第8節(@Cスタ:観衆2,902人)
岡山 1-2 水戸
(岡)下口稚葉
(水)中山仁斗、松崎快
「勝ち点を積み上げていくしかない」
「前半は良い(試合への)入りができました。自分たちのやりたいことができましたが、後半に少し受けに回ってしまった印象です。そこでゲームが苦しくなってしまった」
試合後のオンライン会見で、下口は厳しい表情を崩さなかった。左SBで2試合連続の先発出場となったこの日、自らのゴールで先制しながらも、後半の2失点で1-2の逆転負け。岡山は今季のホームゲームで1分け3敗と、いまだに白星がない。
先制点は前半アディショナルタイムの45+1分。MF白井永地の右CKをDF濱田水輝がヘッドで合わせ、ボールがファーサイドに流れたところに飛び込んで左足で蹴り込んだ。「セットプレーはウチの強み。前が競ったら後ろにこぼれてくるんじゃないかと常に狙っていたので、貢献できたと思います。時間帯としても、あそこで取れたのははずみになった」。AC長野パルセイロに期限付き移籍していた2019年にJ3ではゴールを決めているが、J2では初ゴールとなった。
押し気味だった前半にスコアを動かした岡山だったが、後半は勢いが衰え、追加点を奪えないうちに70分、90分に失点。1失点目はゴール前で、2失点目はハーフウェーライン付近で、どちらもセンターバックの背後を突かれ、「センターバックがつり出されたときに、もっとアラートに(危険だと)感じておく必要があった」と厳しい表情で振り返った。
4月11日の第7節・愛媛FC戦で開始直前にDF徳元悠平が体調不良で欠場となり、今季初先発のチャンスをつかんだ。「個人的にはラストチャンスという気持ちで今日の試合に挑んでいた。勝ち点3を取って笑えればよかった」と語ったが、中3日でザスパクサツ群馬、さらに中3日でギラヴァンツ北九州と対戦する連戦の中で、敗戦を長く引きずるわけにはいかない。負傷者が増えている厳しい状況で「勝ち点を積み上げていくしかない。ここからは総力戦なので、しっかり良い準備をしていきたい」と懸命に前を向いていた。
現地取材・写真◎石倉利英