チームが始動して1週間、大宮アルディージャのDF櫛引一紀がオンラインで取材に応じた。2019年シーズンに半年間、期限付きで加入していたが、今回は完全移籍。並々ならぬ思いをもって、オレンジのユニフォームをまとう。

上写真=並々ならぬ覚悟で加入した櫛引一紀。チームのけん引車としても期待される(写真◎OMIYA ARDIJA)

契約が残る中で取ってもらった責任

 昇格を目指して戦った昨シーズン、大宮は15位に終わった。昇格を決めた徳島の33失点や福岡の29失点と比べると、大宮の52失点は『多すぎる』となる。むろん、求めるスタイルの違いもあるだろう。とはいえ、得失点差も徳島が34で、福岡は22。一方で大宮は「-9」と、昇格チームとは大きな開きがあった。

 新シーズンに向けては攻守両面の刷新と強化が必要になるが、今オフに2019年以来、2年ぶりにオレンジのユニフォームを着ることになったCBの櫛引は、とりわけ守備面で期待される選手と言えるだろう。

 昨季、失点が多かったことについて櫛引は「一概に守備の選手だけが悪いと思いませんし、チーム全体でいかに守備していくかが、J2ではとくに大事になってくる。もちろん、後ろの選手が体を張るのは大事なんですけど、みんなでどういうふうにボールを奪うか、というところをキャンプから継続して、みんなで合わせていくことが大事だと思います」と自身の考えを口にした。

 広島に所属しながらも、思うように勝ち点を積めない大宮の状況を気にかけていたという。歯がゆさを感じていたのも事実だった。

「試合も全部ではないですが、何試合か見ていて結果が出ていないなとは思っていたので。すごく残念というか。本来あるべき姿に、今年はなれればいいと思っています。最低限、昇格というところは、毎年言っていると思いますが、今年は頑張りたいなと思います」

 自身の役割もよく理解している。今年2月に28歳になり、年齢的にも上になってきたが、それだけが理由ではない。今回の移籍は強く求められて実現したもの。けん引車になる必要性を感じている。

「契約を広島と残している状態で取ってもらった責任を感じます。絶対にJ1に上げるんだという強い覚悟をもって来ました」

 広島と契約が残っている中でオファーは届いた。それだけ必要性とされている証であり、だからこそ期待に応える義務があると櫛引は言う。札幌時代、名古屋時代にJ1昇格を経験し、J2の戦いの厳しさとJ1昇格の難しさも知っている。練習から激しくタフに戦い、どんな状況においても『勝てると思える』メンタルを養うことがまず重要だと話す。中途半端な気持ちでは、昇格は成し遂げられないからだ。

 目的達成のために必要なことは何でもやる。大宮アルディージャを本来あるべき姿に戻す。

 櫛引はチームのために、すべてを捧げる覚悟でいる。


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