明治安田生命J2リーグのクライマックスが近づいている。2位のアビスパ福岡は次節は愛媛FCとのアウェーゲーム。ニンジニアスタジアムは昨年、木戸皓貴がプロ初ゴールを決めた場所だ。その再現を果たして勝利に導いてみせる。

上写真=途中から流れを引き寄せる活躍が目立つ木戸皓貴。自分の役割に真摯に向き合っていく(写真◎J.LEAGUE)

「自分たちの良さが出せる相手ではないか」

 アビスパ福岡の残り2試合のスケジュールは、アウェーの愛媛FC戦とホームの徳島ヴォルティス戦。まずは愛媛戦勝利が絶対だが、木戸皓貴にとって「2つのポジティブ」がある。

 まずは、自身のプロ初ゴールを愛媛のホームスタジアムで記録したという相性の良さ。2019年4月20日のJ2第10節で決めている。

「相性はいいなと思ってました。まだ去年の話なので、いいイメージを持ってやれると思いますし、会場に入るところからいいイメージで行けるので、個人としてはポジティブですね」

 ロングパスで抜け出して柔らかなトラップから左足でGKの股を抜いたテクニカルなゴールだった。その再現に期待が集まる。

 もう一つは、いまの愛媛の戦い方と福岡の守り方のかみ合わせ。完勝だった第40節の京都サンガFC戦では、低い位置からボールを動かしてくる京都に対して福岡のプレスが効いて、リズムをほとんど明け渡さなかった。愛媛も傾向としては同じような戦い方を志向している。つまり、はめやすい。

「後ろからつないできて、距離感を近くしたビルドアップでゴールに向かっていくイメージが強いですね。うちがしっかりとした守備からショートカウンターを仕掛けていくというのは、どこの相手でもやることは変わらないですけど、自分たちの良さが出せる相手ではないかと思っています」

 そんな2つの前向きな意欲を出して、目指すのはもちろん勝ち点3だ。木戸の役割は今季は途中からピッチに入ることが多い。状況によってはそのまま試合を締めればいいときも、あるいは状況を一変させるインパクトを求められることもある。

「連勝していたときは勝っていたり引き分けていたりという状況で入ることが多いですけど、ここ最近はビハインドの状況で流れが良くない中で、途中から出る選手がガラッと変えないと状況を打開できないと思っています。そこが大きな違いですね」

 ゲームの流れに変革を起こす必要がある場合は、相当のパワーが必要だ。そのために、どんな準備を意識してきたのだろうか。

「前半はしっかり試合を見て、後半は体を作ることに専念しています。自分が入ったらこういうプレーをしようというイメージトレーニングをしながら見ているんですけど、試合の流れにすぐ入れるように、頭と体がしっかり連動しているので、途中から入って結果を出せたり流れを変えたりできていると思います。そこは継続していきたいです」

 今季はまだ2ゴールだが、1点目は9月5日の第17節レノファ山口戦で、64分に登場して2-0となるゴールを65分に決めている。2点目は11月21日の第35節モンテディオ山形戦で、66分に入った直後の67分に1-1のドローをもたらす同点弾を決めている。どちらも出場直後の一撃。まさに「ガラッと変える」プレーを実行しているのだ。

「まずは与えられた立場で、最初からであろうと途中からであろうと、チームが求めている勝ち点3から逆算して、フォワードやサイドで出ることが多いので得点というところでチーム助けられたらいいと思います。そこだけにフォーカスしてやりたいと思っています」

 相性のいいニンジニアスタジアムで再びゴールなるか。決めれば今季3点目、そして昇格と優勝へ大きく近づくゴールになるはず。

「悔いなくシーズンを終えたいので、死ぬ気で勝ち点3を取りにいきたいと思います」


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