PKストップで完封勝利に貢献した水戸のGK牲川歩見(写真◎J.LEAGUE)
■2020年12月6日 J2リーグ第39節(@Ksスタ:観衆3,325人)
水戸 1-0 徳島
得点:(水)平塚悠知
「相手もかなり重圧があったと思う」
この試合の勝敗の行方を左右する重要な局面だったと言えるだろう。水戸が平塚悠知のFKで1点をリードして迎えた後半24分。DFンドカ・ボニフェイスがペナルティーエリア内で徳島のFW垣田裕暉を倒し、PKを献上する。ペナルティースポットにボールをセットする垣田の前に、水戸のGK牲川歩見が仁王立ちした。
「相手もかなり重圧があったと思うので、自分の間合いでできたかなと思います」
J1昇格を決めるためにゴールが欲しい徳島をよそに、水戸の守護神は冷静だった。「最後まで我慢して反応しようと思っていた。(相手がボールを)蹴るまで、なるべく動かないように」と細かく足踏みし、垣田が右足を振った瞬間に左へ手を伸ばした。
「最後までしっかりボールを見れたことが、(PK)ストップにつながったかなと思います」
左手でボールを弾き、すぐさま味方DFがクリアして最大のピンチを切り抜けた。そして、その後も徳島にゴールを許すことなく、1-0でタイムアップ。「1つのストップで勝利につなげられたのはすごくうれしいです」と、牲川は首位チーム撃破に笑顔を浮かべた。
水戸は12月に入って2連勝。シーズン成績を15勝10分け14敗と勝ち越し、最後の3試合に臨む。残りはアウェーゲーム2試合とホームゲーム1試合だ。
「まずは一戦ずつ戦って、3試合すべてで勝利を目指してやっていきたい。応援してくださるサポーターの皆さんにしっかり勝利を届けられるように、戦っていきたいなと思います」(牲川)
水戸は今季を連勝で終えるべく、首位撃破の勢いで最後の戦いに向かっていく。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE