11月15日、明治安田生命J2リーグは第34節が開催され、水戸ホーリーホックは京都サンガF.C.とケーズデンキスタジアム水戸で対戦。前半に先制点されるも、後半に深堀隼平が2得点。ンドカ・ボニフェイスを中心にその後の反撃をしのぎ、逆転勝利を収めた。

上写真=水戸の最終ラインを支えるンドカ・ボニフェイス(写真◎J.LEAGUE)

■2020年11月15日 J2リーグ第34節(@Ksスタ:観衆2,678人)
水戸 2-1 京都
得点:(水)深堀隼平2
   (京)仙頭啓矢

勝負へのこだわり。「粘り強く守ることは勝つために必要」

 FW深堀隼平の2ゴールで逆転してからが、守備陣にとっては本当の戦いだったのかもしれない。反撃に出る京都は、後半17分に一挙4人を交代し、システムも4-4-2から3-4-2-1へ変更。相手は手を変え品を変え、水戸ゴールへと迫ってきた。

「相手がフォーメーションを変えてきたので、自分たちもそれに合わせてしっかり守ろうとフォーメーションをチェンジしたと思うんですけれど、相手のフォーメーションチェンジに対しては、しっかり守れたんじゃないかなと。特に最後のところでは」

 センターバックのンドカ・ボニフェイスは、そう振り返る。水戸も同様に、4-4-2から3-4-2-1へシステムを変えて対抗。だが、相手の前線には20得点を挙げているピーター・ウタカがいるだけでなく、最終ラインからヨルディ・バイスも攻め上がってきた。

「誰が一番危険な選手かということをみんなで把握していた。例えばウタカ選手だったり、バイス選手というのは、最後のところで絶対に危険になってくる。それをセンターバックのところでしっかりつかむことは、3枚(のセンターバック)で結構意識できていたんじゃないかなと思います」

 終盤は自陣に引いて京都の攻撃を跳ね返す展開となったが、相手に決定的なチャンスを多くは作らせずにタイムアップを迎えた。「(終盤は)自分たちでボールを持って、自分たちの時間を作りたかったけれど、それができなかったのは課題」と言うが、「理想は(ボールを)持ちたいけれど、そんな理想通りにサッカーはうまくいかないと思うので、最後のところで粘り強く守ることは勝つために絶対に必要」と、勝負にこだわる姿勢を貫く。そして、「苦しい時間帯でもしっかり守り切れたのは大きい」と手応えをつかんだ。

 リーグトップの得点力を持ちながら、ここまでワースト3位の失点数の多さゆえに勝ち切れない試合が続いた。チームの守備の要であるンドカ・ボニフェイスも責任を感じていたことだろう。だからこそ、得点ランク1位のアタッカーに仕事をさせず、前がかりになる相手を最後まで封じたことには大きな価値があるはずだ。

「早い時間で失点したことは良くないことだけれど、その後に連続失点しなかったことと、最後は劣勢になっても失点しなかったことは、自分たちができていなかったことなので、それはプラスです」

 水戸の背番号4はチームの確かな成長を実感し、ここで得た手応えをこの先の戦いへとつなげていく。

現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


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