上写真=攻撃へのアイディアを披露したアラン・ピニェイロ。初ゴールなるか(写真◎ジェフユナイテッド千葉)
クリエイティブに、ていねいに
さあ、攻めていこう。アラン・ピニェイロの言葉からはそんな強い意志が感じられる。
守備の矯正が急務だった。10月10日のJ2第25節では水戸ホーリーホックにホームで1-5という惨敗。4日後の第26節大宮アルディージャ戦では守備にフォーカスする形になって、無失点でフルタイムを乗り切ることができた。だが、得点もなし。
「守備のときはみんな一生懸命プレーしていますけど、攻撃でも仕事の分担をしたり助けてあげたりすることが大切になってくると思います」
アラン・ピニェイロから見れば、守備は改善したが、その次のステップとなる攻撃でもっとサポートしていきたい、というわけだ。そのためのアイディアをいくつも口にした。
「まずは奪った瞬間に早く、たくさんのオプションをボールホルダーに与えてあげるなど、事細かにやらなければいけません」
「意思統一、攻撃への意識という点でもっと高く持てば、自ずといいコンビネーションやボリュームのある攻撃ができるようになります」
「アタッキングゾーンに入ってからのクオリティーの部分では、クリエイティブに、ていねいにプレーしなければいけないと思っています」
「もっとシュートの回数を増やさなければいけないですね。この前はシュートの数がとても少なかった」
「意識の共有は試合ごとに異なってくるのですが、前回の試合では相手の3バックに高さがあるのでクロスは低くてマイナスのボールを、という統一はしていました」
課題は整理され、コミュニケーションが進み、イメージは共有されているだけに、あとは表現するだけだ。アラン・ピニェイロはどんなプレーをピッチで描こうとしているのか。
「アタッキングサードに入ってからのプレーですね。シュートやラストパス、カウンターのときに出ていく力を見せたいと思います」
ここ5試合連続で途中出場が続いているが、まだノーゴール。そろそろサポーターも期待している。次はホームの町田ゼルビア戦だ。前回対戦は8月9日の第10節で、田口泰士、米倉恒貴のゴールで2-0で快勝している。いいイメージは残っているし、ここで2点差以上で勝てば勝ち点34で並んで得失点差で上回れる。こうした「決戦」を一つずつ勝っていくしかない。
その町田にどう戦うか。
「相手には非常に縦に速い選手が揃っていますが、そのカウンターに備えていればカウンターアタック返しができると思います」
カウンターを止めてカウンターで仕留める。その中心にアラン・ピニェイロがいれば、勝利も近づくはずだ。