上写真=次節は京都へのリベンジのチャンス。勝って悔しさを晴らす(写真◎ジェフユナイテッド千葉)
「できるだけ前でプレーできるように」
ジェフユナイテッド千葉は9月30日、J2第23節で京都サンガと戦う。京都といえば、その15日前の屈辱が思い出される。
9月5日の第17節でアウェーで戦っていて、0-2での敗戦だった。40分、自陣でボールをつないで攻めにかかろうというタイミングでボールをつつかれ、最後はピーター・ウタカに流し込まれたのが最初の失点。45+4分には千葉から見て左からのCKをニアでフリックされ、最後は逆サイドでヨルディ・バイスにヘッドで押し込まれたのが2失点目。
自陣でミスをしてはいけないこと。前後半の終了間際にはより注意を払うこと。大きな教訓を突きつけられた黒星だった。もちろん、尹晶煥監督もこの悔しさを忘れてはいない。
「5連戦の4戦目なのでお互いにきついところですが、ミスを少なくするのが一番重要だと思います。アウェーゲームでそうだったように、自陣でミスをするとすぐに失点につながります。できるだけ前でプレーできるようにしないといけないし、集中力を90分保ってどれだけできるかだと思っています」
最もベーシックな部分での不備を突かれただけに、もどかしさは残る。ただ、その後の5試合で変わりつつある。特に前節では攻撃自慢のFC琉球を相手にアウェーで1-0。77分にはFWのクレーベに代えてDF増嶋竜也を投入し、5バックに切り替えてタフに乗り切ったのだ。
「それまでは、前から行き過ぎて後半にバランスが崩れたところはありましたが、この前は我慢強くできました。自陣でしっかりボールへアプローチして、真ん中を3枚にしたのでしっかりクリアできました。自陣でもっと強くいこうという話をしていて、うまくできていました」
尹晶煥監督が常に口にする「集中力」を選手たちが体現できているのが、なんとも心強い。GK新井章太も「相手にボールを持たせていた」という自分たちが優位に立っていた感覚を口にしていて、心身ともに守備のバランスが整い始めている。
もちろん、ウタカは得点ランクトップを走る強力FWだし、2列目に技巧派を並べ、ワイドからも攻めるバリエーション豊かなアタックは警戒が必要だ。
「でも、うちの選手は十分守れると思いますよ。自陣でのミスがなければ失点はないと思いますし、ウタカのような選手を研究しながらうまく耐えることができれば、失点しない気がします。でも、どうでしょう、明日になってみないと分かりませんね」
十分に守れるという自信の裏に、最後のユーモアがあるのだろう。