上写真=FC琉球戦に向けてトレーニングする矢田(写真◎JEF UNITED)
失点を引きずる傾向が強い
思うように勝ち点を積めなかった前半戦を終えて、琉球戦から後半戦がスタートする。ここまでの21試合中、14試合に出場。うち10試合で先発している矢田は、厳しい現状を踏まえて後半戦の巻き返しを誓っている。
「結果としては全然満足できるものじゃない(21節終了時点で14位)。実際、順位もこうだし、負けもすごい多いし。負けている試合を振り返ったときに、負けなくていいゲームを落としている。その負けを引き分けにするだけでもすごく変わると思う。なおかつ、それを勝ちにもっていけたら順位も上がってくるはず。そういう何回もあったもったいない試合を、いかに減らせるか。チームとして良くはなってきているという手ごたえはあるから、その意味で後半戦、もっともっと大事にしてやっていきたい」
良い守備から良い攻撃へ、という尹晶煥監督が考えるコンセプトじたいはチームで共有できている。だが、ゲームの終盤まできて良い守備があっさり崩れてしまうことも多い。あるいは、一つの失点でベースが崩れるケースもあった。
「失点を引きずる傾向が強い。点を取られたとしても2点目をやらずに、チームとしても落ちずに戦えれば雰囲気もまた変わってくると思う。そういうところは意識しながらやりたい」
田口泰士も同様の『現象』について触れていたが、前半戦は1失点でチーム全体がヘッドダウンしてしまうケースが多かった。もちろん失点しないことがベストだが、失点した際に顔を出すその『悪癖』をいかに払しょくしていくか。それが喫緊の課題。
「厳しいことを試合中だけじゃなく、練習から言うときもあるし、(新井)章太くんとか中心に、守備のところをもっと厳しく、という声は出ています。ただ、実際にまだ守備でやられているところがあるんで、練習の中からもっともっと修正していければ」
矢田自身も、積極的に働きかける必要性を口にした。そしてもちろん、サイドアタッカーとして攻撃面でも貢献度を高める必要性も感じている。
「チームとして守備の時間が長い中で、僕らサイドハーフのところで前の推進力を出すこともそうだし、タメをつくるということも意識しながらやっています。
(現状)シュートが打てていないから、もっと打っていければ相手も迷うだろうし、他のプレーもそうですが、パスだけではなくて、いまはちょっとパスだけに偏り過ぎていると思うので。そうすれば相手にとって嫌な選手になれるのかなと思います」
11節の松本戦ではクロスとFKで2アシストを記録したが、攻撃を形づくるパスだけはなく、今後はそうしたゴールに直結するアシストやゴールそのものの数も増やしたいところだろう。
シーズンは残り半分。21試合でどれだけ巻き返せるか。千葉が浮上するために右サイドから仕掛け、ゴールを生む背番号20の活躍は欠かせない。