上写真=9月7日の練習で選手たちの動きを見つめる實好監督(写真◎KYOTO.P.S.)
群馬は「プレスが強烈」
京都サンガF.C.は9月5日の明治安田生命J2リーグ第17節で、ジェフユナイテッド千葉に2-0で勝利。第16節まで6試合未勝利と苦しんでいたが、久しぶりの勝利をつかんでいる。
第16節の大宮アルディージャ戦は0-1で敗れたものの、多くのチャンスを作るなど内容は決して悪いものではなく、實好礼忠監督も「良かったところは継続したい」と語っていた。実際に千葉戦に向けて継続しようとしたことについて質問された指揮官は「メリハリの利いた守備」と説明している。
具体的には「自分たちからアクションして守備をしたいが、それがすべて前、前に行くことになり、前と後ろの距離が空くことがたくさんあった」と指摘。「そればかりではなく、メリハリ。行って外されたらポジションを取り、そこからはずるずる下がらない。行き始めたら、全部行き切らなくてもいい。そこが共通理解でうまくいった」と収穫を挙げた。
未勝利が続いた6試合で5位から13位に後退したが、7試合ぶりの勝利で10位に浮上。それでも實好監督はチーム内の雰囲気について「ホッとしているところはあるかもしれませんが、今日(7日)の練習ではミスが多かった時間帯に、選手がお互いに引き締めるような声もあった。どちらかといえばピリピリ感の方が強い」と明かしている。
実際、首位のV・ファーレン長崎とは勝ち点13、2位のギラヴァンツ北九州とは同11の差があり、追撃のためには勢いを加速させる必要がある。實好監督も「勝ち点3を久しぶりに取りましたが、選手は、引き締めて、もっとやっていかなければいけないという空気の方が大きい」と感じているという。
勝って兜(かぶと)の緒ならぬ、サンガの緒を締めて臨む9日の次節は、アウェーでザスパクサツ群馬と対戦する。實好監督は「群馬は最近、強度の高い全体でのプレスが強烈。そこをはがしていくトレーニングをした」と準備状況を説明した。
今季ホームゲームは5勝2分けだが、アウェーは1勝4分け5敗で、敵地でどれだけ勝ち点を伸ばせるかも今後のポイントの一つだろう。アウェーでの課題について「名前は言えないですが、いろいろな人に聞いている」と、周囲にアドバイスを求めていることを明かした實好監督は、「いま考えられる最善のことを、チームとしても個人としても見直しながら向かっている」と、アウェーでの戦績アップへの思いを語った。