上写真=オンライン会見でチームの現状を語った霜田監督(写真◎スクリーンショット)
明白な課題は「セットプレーの守備」
レノファ山口は今季、2月の開幕戦では京都サンガF.C.を下して白星スタートを切ったが、6月の再開後は1勝2分け5敗で思うように勝ち点を伸ばせず、第9節終了時点で20位。FC琉球に4-1で勝った7月18日の第6節を最後に勝利から遠ざかっている。
ただ霜田正浩監督は、アウェーでヴァンフォーレ甲府と1-1で引き分けた前節の内容には手応えをつかんでいる。「肉体的にも結構きつい連戦でしたが、僕らが意図した攻撃ができて、ボールをしっかり握ることができる、あるいは攻撃の形をちゃんと作ってシュートで終わることができる」と振り返り、それだけに「1点しか取れなかったことは非常に悔しい。2点、3点取らなければいけない試合だった」と残念がった。
前節は、その前の試合から先発5人を入れ替えており、連戦の中で顔ぶれが変わっても、一定のパフォーマンスが出せるようになっていると指揮官も感じているという。戦術理解度についても「なかなか勝ち点につながっていないので、手放しで喜べるような状況ではない」と前置きしつつ、「原点に帰り、僕らのやりたいことをちゃんとやろう、と言い始めた琉球戦から4試合、かなり良い試合ができている」と分析。だが、ここでも再び「この良い内容を勝ち点1ではなく、3につなげなければいけない」と、内容と結果の両立が重要との認識を示した。
現時点で「課題は明白」と霜田監督が指摘するのが、セットプレーの守備だ。「失点の半分がセットプレーから。去年とやり方は変えておらず、去年はほとんど点を取られなかったが、今年はなぜか取られてしまっている。もちろん失点の原因も敗因も分析はしているのですが、いろいろな流れが、まだこちらに来ていないのかな」と語る一方、「流れをもってくるには、失点を減らすこともそうですが、得点しなければいけないと思っている。より攻撃に威力を出したい」とのプランを明かした。
次節はホームで栃木SCと対戦する。3勝2分け4敗の13位、得点がリーグ最少の4、失点がリーグ4位タイの6という相手を「非常に堅い。得点は少ないが失点も少なく、全員でハードワークするチーム」と分析。その上で「矢野(貴章)選手をめがけてロングボールを入れることが意思統一されている。それをはね返す、こぼれ球を拾ってマイボールにする。僕らがやることは決まってくると思うので、どちらがそれをやり通せるか、という試合になると思う」と試合展開を予想した。