上写真=金沢のルカオが右足を振り抜いてチーム2点目を挙げる(写真◎J.LEAGUE)
■2020年8月2日 J2リーグ第9節(@Ksスタ:観衆1,660人)
水戸 3-2 金沢
得点:(水)山口一真、中山仁斗、アレフ・ピットブル
(金)加藤陸次樹、ルカオ
「ゴールを決めることは大事なこと」
191センチ、91キロ。今季、鹿児島から金沢へとやってきたブラジル人の大型ストライカーが、この日もゴールを挙げた。1-1で迎えた後半9分、GK白井裕人が前線へロングボールを蹴ると、FWルカオは相手DFのクリアボールに反応し、ペナルティーエリアのやや外側から豪快に右足を振り抜いた。地を這うボールは一瞬にしてゴールに吸い込まれた。
「(柳下正明)監督からも要求があったことなのですが、ああいう(ロング)ボールの後のセカンドボールをしっかり準備して必ず拾い、(ゴールに)つなげられるようにと。狙っていました。私はフォワードなので、ゴールを決めることは大事なこと。決められて幸せだし、あと逆転につながるゴールでもあったので、とてもうれしく思っています」
チームは前半30分にミスから失点したものの、このゴールで逆転。今季5ゴール目を挙げたルカオは、得点ランキングの首位タイに躍り出た。ここまで得点した第3節新潟戦、第7節群馬戦は勝利しているだけに、ルカオのゴールによる不敗神話も続くかに思われた。しかし、そこから水戸に2失点し、逆転負け。
「前半は相手に押し込まれて、主導権を握られていた。なので、なかなかチャンスはなかったけれど、その間、常にスペースを見つけて、しっかりとパスコースをつくって、そこでボールを受ける準備をしました。後半はだいぶ自分たちに流れが傾いてきて、結構チャンスも増えた。チャンスを生かせなかったことが非常に残念です」
7月26日の第7節群馬戦から中2日で続いた3連戦を白星で締めることはできなかった。ただ、敗北を引きずってはいられない。1週間後の第10節愛媛戦を皮切りに、中2、3日で5試合が待ち受けている。
「まずは今日の敗戦を受けて、下を向かずに、前を向いて進んでいく。今日の敗戦、試合から学んだこと、自分たちの課題として残ったことをしっかりと理解して、この1週間で修正して、次のホームゲーム(第10節・愛媛戦)でしっかりと勝ち点3を取れるように、今日の教訓を生かして、次の試合へとつなげたい」
最前線の点取り屋は自身のゴールのみならず、どん欲にチームの勝利を狙っている。
現地取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE