球際で負けたくない!
キャプテンが、帰ってきた。
2月の開幕戦・FC琉球戦でフル出場していたが、ケガの影響で再開後の初出場は第5節のツエーゲン金沢。左腕に赤いキャプテンマークを巻き、先頭に立ってピッチに入場していく姿は堂々としていた。
「(ケガは)終わってしまったことなので、切り替えてやっていくしかないですね。連戦続きで次々に試合がやって来るので、1試合1試合切り替えてやっていくことが大事なのかなと思います」
昨季の副キャプテンを経て、今季キャプテンに就任した。出場した試合では琉球に1-0、金沢に2-0と、ともにクリーンシートでの勝利を収めたのだから、もしかして「幸運を運ぶキャプテン」と呼んでいいかもしれない。だが、それ以外の試合には出場できておらず、本人にとっては満足度は低いだろう。
ボランチのポジションでは田口泰士と髙橋壱晟のコンビが6試合中4試合で先発していて、安定した好守を見せている。金沢戦で得点をあげた見木友哉も売り出し中で、キャプテンですら過酷なポジション争いにさらされている。しかしそれは、チームを引っ張る立場としては大歓迎だ。
「ボランチだけではなくて、サイドハーフもセンターバックも各ポジションでいいレベルで競争できています。それは尹さんのおかげでもあります。毎試合アピールしないといけない形になっています」
「連戦になるので、チーム全員で戦えるように、勝てるプレーができればいいと思います。球際のところは自分の特徴なので負けないようにしていきたい」
第6節の東京ヴェルディ戦ではベンチ入りも叶わなかったが、だからこそピッチ外からの分析はしっかり済ませている。「監督も言っていましたけど、最初から引きすぎたかもしれません。回してくる相手ならもう少しプレッシャーに行かないと、時間が立つごとにきつくなってくるのかな、と個人的に見ていて感じました」
それは、自分がピッチに立ったときに還元できてこそだ。「前から行くときとしっかりブロックを敷くところのメリハリを、自分が出たら声を出してやっていかなければいけないと思っています」
それを踏まえて、次節は敵地でのヴァンフォーレ甲府戦。今季、アウェーは2戦2勝だ。
「ジュニオール・バホスとドゥドゥで崩せると思うので、しっかり注意してやっていかないといけません。堅い試合になってくると思いますが、しっかり勝ち切って勝ち点3を取るのが大事ですので、そこを目指していきたい。先制点が大事になってくるのかなと思います」
堅い試合をブレイクするのは、キャプテンのハードプレスからの速攻、そして先制ゴール…。そんなプランを描きながら、7月25日に甲府に乗り込む。