上写真=柴崎は再開初戦はいきなり失点したが、あとは安定した守備を見せた(写真◎J.LEAGUE)
いい攻撃からいい守備へ
6月27日の再開初戦は『TOKYO CLASSIC』となる町田ゼルビア戦。開始早々の3分にいきなり先制され、後半アディショナルタイムになんとか追いつくという展開だった。もちろん、勝ち点3を狙っていたわけで、悔しさも残りはしたものの、それを上回る「安心感」があったと柴崎貴広は振り返る。
「攻撃もボールを持ちながら前に進んでいけたし、チャンスを決めていればもしかしたら勝てた試合だったかもしれないです。後ろから見ていてボールの動かし方が良くなっているなと思いながら試合をやっていたので、いい意味で安心しました。(0−3で敗れた開幕戦の)徳島戦に比べれば良くなっているし、これからもっと良くなれると思いました」
その攻撃面での向上は、守備にも好影響を及ぼしている。攻守は地続きである以上、当然のこととはいえ、ゴールを預かる守護神としては同じく心強く思っている。
「守備はあまり崩された場面はなかったですし、危ない場面も少しありましたけど、その数は開幕したときに比べれば減っていると思います」
「一人一人の意識が高くなって、成長していると思います。役割がはっきりしていたというか、いい形で攻撃ができているので、いい形で守備に入れると思います」
守備のことでいえば、次に戦う栃木SCは矢野貴章とエスクデロ競飛王のパワフルな2トップが自慢だ。特にセットプレーでは、身長187センチの矢野に加えて188センチのDF柳育崇も上がってくる。脅威だ。
「対策はもちろんしていますし、うちにはそこまで大きい選手がいないので、どこまで対応できるかは大事ですね。あとは、簡単に大きい選手にボールを入れさせないのが重要になってくるのかなと思います。栃木さんは大きな選手に蹴ってきた後のセカンドボールを拾うのがとても上手なチームなので、負けないようにうちもしっかり取れれば、いい形で攻撃にも行けると思います。そこはチームとしてしっかりやっていきたい」
果敢なエアバトルを仕掛けてきた相手を守護神が食い止め、そこから一気に得意のパスワークで攻め込んでいく……。そんなシーンが7月5日の夜に見られるだろう。