上写真=津久井匠海は左サイドから何度も切り込んで、川崎F守備陣を慌てさせた(写真◎J.LEAGUE)
■2026年2月15日 J1百年構想リーグ第2節(観衆:16,389人@フクアリ)
千葉 0-0(8 PK 9)川崎F
「前に、縦に速い魅力的なサッカー」
ジェフユナイテッド千葉が見違えるように攻めた。
ちばぎんカップの柏レイソル戦で力を出しきれずに苦しみ、第1節の浦和レッズ戦では課題を修正しながらもミスから0-2で敗れた。
そして臨んだ第2節の川崎フロンターレ戦。前節で5ゴールをたたき出しているチームに、どう戦うか。
「前回の反省から、立ち上がりをすごく意識して、みんな本当に戦う姿勢を見せたと思います」
そう胸を張ったのは、津久井匠海だ。
そのとおり、ピッチのあちこちで肉弾戦が繰り広げられ、川崎Fの選手が倒れるたびに、黄色のスタンドが沸いた。
その迫力は、単にフィジカル的なものだけではなかった。小林慶行監督は試合前、川崎Fの攻守の圧力に対して「はがす勇気を持つこと」「これまでやってきた技術やアイディアでチャレンジすること」を選手に課した。選手たちは忠実に実行した。
津久井の言葉がそれを裏付ける。
「全員がボールを受ける気持ちがあって、そこに対してビビってないのが大きかったです。
一人ひとりが前向きに恐れず受けて仕掛けることができているから、ボールが回ったと思います」
相手が持てば球際は強く、しかしボールをもらえば自信を持って軽やかに。
「立ち上がりからうまく入れて、あとは後ろのビルドアップから前向きにボールをもらって、ゴールへ、シュートチャンスまでいけているのがみんなの自信になったと思います」
そして津久井は一度だけゴールを割っている。31分、右サイドからイサカ・ゼインが抜け出して中央へクロス、これを津久井がヘッドでたたき、GKスベンド・ブローダーセンの手を弾いてゴール右に飛び込んだのだ。
「ゼインくんのクロスに入るのはずっと練習から意識していて、いいボールが来て、相手より早めにジャンプできて、そこは大きかったと思います。ヘディング、自信あるんで。もっともっとそういう場面を増やしていけたらいいなと」
しかし、イサカ・ゼインが受けたポジションがオフサイドという判定で、ゴールは幻になった。
左サイドアタッカーとして、ほかにも何度もチャンスを作った。縦への突破、中央へのカットインと織り交ぜながら駆け抜けた。
「ボールを持ったらどんどん仕掛けることを意識してますし、そういうサッカーですから。自分が出ている以上、そういうプレーをしないといけませんし、責任もあります。自分の価値を高めるためにもどんどん仕掛けていきたい」
RB大宮アルディージャから加わったスピードスターは、小林監督のサッカーがとても魅力的だと実感する。
「前に、縦に速い魅力的なサッカー。何回もアタックするチャンスが増えるということは、僕たちにも得点のチャンスが増えますし、自分が左ウイングとして出ていて前向きにもらう回数が増えています」
開幕戦は途中からの出場で、この試合がJ1での初先発だった。シュートも3本放った。それでも、内容は改善されてきているからこそ、自身もチームもゴールを生み出せなかったことが悩ましい。
「僕たち攻撃陣が点を取らないとこのチームは勝てない。フィニッシュの精度をもっと高めないといけない。このJ1の高いレベルで勝ち抜くには、もっともっと質を上げていかないといけないし、それが求められています。もっとホームで、みんなと喜びを分かち合いたいんです」
17年ぶりのJ1で注目を集める千葉にあって、津久井が17歳の若武者・姫野誠とともに切磋琢磨する左サイドがホットゾーンだ。

