鹿島アントラーズがJ1優勝にたどり着く軌跡の中で、驚きのビッグセーブで何度もチームを救ってきたのがGK早川友基。日本代表にも定着して充実のシーズンを送ったこの1年で、MVP候補筆頭の声も上がるが、果たして?

上写真=早川友基が「充実の1年」を過ごして笑顔満開(写真◎桜井ひとし)

■2025年12月6日 J1第38節(観衆:37,079人@メルスタ)
鹿島 2-1 横浜FM
得点:(鹿)レオ・セアラ2
   (横)天野 純

「来週もまた試合があるんじゃないか」

 優勝を決めた横浜F・マリノスとの90分で、早川友基に「見せ場」は訪れなかった。

 今年、数え切れないほどのビッグセーブでチームを救ってきたGKに、(1失点のシーンを除けば)ピンチはほとんどなかった。つまり、それほどパーフェクトに近いゲーム運びだったというわけだ。

 そして、2-1で逃げ切ってついに優勝!

「正直、まだ自分は優勝した実感よりも、いつも通りに試合が終わって取材を受けているというか、なんなら来週もまた試合があるんじゃないか、っていうぐらいのテンションというか。そういったメンタル状態にいられるのは、こういったピリピリした試合を積み重ねているからこその、いいサイクルだと思います」

 つまり「平常心」ということになるのだが、それにはやはり準備が必要だと再認識した1年でもあった。

「(この試合に向けて)みんながもう優勝する、優勝できる、じゃあそのためにやろうといういいマインドで、すごくポジティブな雰囲気の中で練習できていたので、今日は練習でやってたことをすべて出せたんじゃないかなと思います」

 ここに鹿島の強さが表れているだろう。特別なことをせずにいつも通りに戦って得たタイトルは、大きな自信につながる。

「言葉にするのは難しいですけど、ふとしたタイミングで、またこれをもう1回取りたいなとか、またここを目指してやっていきたいな、と思える瞬間だったと思います。しっかり自分の胸に刻みたい」

 鹿島での圧巻のゴールキーピングを披露して日本代表にも定着したシーズンだった。その最後に自身初のJ1優勝と、最高の1年になった。

「本当に充実してたなって思います。自分に関わってくれた方に感謝したいですし、自分もその期待をより上回っていけるようにもっともっと成長していきたい」

 MVP候補筆頭の声も上がる。

「いやあ、取れたらうれしいですね」

「最高」のシーズンに、さらなるハッピーエンドが待ち受けていてもおかしくない。


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