上写真=開始早々の6分、中野就斗が蹴り込んで広島が幸先よく先制(写真◎J.LEAGUE)
■2025年8月23日 J1第27節(観衆:17,480人@味スタ)
東京V 0-3 広島
得点:(広)中野就斗、中村草太、新井直人

「早く夏が終わってほしい」
AFCチャンピオンズリーグエリートに出場するために、前倒しで戦ったヴィッセル神戸戦から中2日、サンフレッチェ広島は真夏の連戦を強いられた。一方、中6日でホームで戦えるメリットを生かしたい東京ヴェルディ。先制したのは、3日前の試合から5人を代えてきたアウェーチームだった。
開始早々にスコアは動き、左からの中島洋太朗のCKをヴァレール・ジェルマンがヘッド、これは右ポストを叩くが、こぼれ球に一歩早く反応した中野就斗がゴール左に蹴り込んで、6分に先制に成功した。
東京Vが同じようにゴールに迫ったのが45+4分だ。深澤大輝のパスで右に出た福田湧矢がマイナスへ、齋藤功佑がダイレクトで狙い、荒木隼人に当たってコースが変わったものの、GK大迫敬介の頭に弾かれた。
決定機に決まるか決まらないか。それが現れた前半になった。そして、後半も同じだった。
東京Vは58分に新井悠太が左からカットインして強烈なシュートを放ったが、バーに阻まれる。1分後にも食野壮磨がするすると中央で持ち上がって左足で狙ったが、GK大迫にブロックされた。
すると62分、広島が鮮やかなカウンターで仕留めてみせる。中盤でじわりとプレスをかけ、中島、田中聡、川辺駿で囲んで相手のミスを誘う。中村草太が奪ってジャーメイン良とワンツーで一気に突き進むと、最後はGKマテウスを右にかわしてから左足でゴール左に決めて、リードを2点に広げた。
広島はさらに83分、左からのFKを新井直人が中央に送ると、そのままゴールに飛び込んで試合を決めた。
「運も味方したと思うが、チームはまとまったパフォーマンスをしてくれた」とミヒャエル・スキッベ監督。東京Vを称えながら、「炎天下の中でいつもいいプレーはできないが、それでも今日は良かった。早く夏が終わってほしい」と本音も漏らした。
