明治安田J1リーグ第4節が2日、各地で開催され、東京・味の素スタジアムでは東京ヴェルディ対ガンバ大阪が行われた。前半はホームチーム優勢の展開となったが、後半から登場した新戦力、満田誠がアウェーチームに大きな変化をもたらした。

上写真=CKを蹴るG大阪の満田誠(写真◎J.LEAGUE)

■2025年3月2日 J1第4節(観衆21,260人/@味スタ)
東京V 0−1 G大阪
得点:(G)イッサム・ジェバリ

チームをぐっと前にもっていける(ポヤトス監督)

画像: 勝利の喜びをファン・サポーターと分かち合うI・ジェバリ(左)と満田誠(右)/写真◎J.LEAGUE

勝利の喜びをファン・サポーターと分かち合うI・ジェバリ(左)と満田誠(右)/写真◎J.LEAGUE

 合流して練習できたのは、わずか2日。しかし、そのプレーのインパクトは絶大だった。後半からピッチに立った満田誠のことだ。

 前半、ガンバ大阪は東京ヴェルディのプレスをかいくぐることができず、パスの受け手が前線にいないため、攻撃を形づくることができなかった。

 しかし、満田が登場した後半開始から状況は変化する。トップ下に入り、ライン間で積極的に味方のパスを呼び込んだ。確かな技術でボールを収めると、1トップのI・ジェバリと距離感を考えながらプレーした。

「(佐々木)翔悟とマコ(満田誠)を交代で入れた中で、しっかりとこの2人が(チームを)助けてくれたんじゃないかなと思う。前半、なかなかコントロールができなかったところで、2人の交代によってまずコントロールができるようになり、そこからチャンス数を増やすことができ、最後に(ゴールを)決めきることができました。その後いい姿勢で、いい振る舞いで守備も、しっかり守りきることができる展開になった」

 試合後、ダニエル・ポヤトス監督は満田投入の効果を説明した。

 実際、85分に生まれたI・ジェバリの決勝点のシーンも満田が絡んでいる。佐々木と福岡将太で東京Vのハイプレスをかわし、右サイドに張る半田陸に展開。半田はワンタッチで山下諒也にボールを送り、山下は迷わず満田へフリック。

 そして満田は前方に走り出すように動いてマークを引き付け、かかとでボールを落とす。拾った山下がI・ジェバリとワンツーを成立させ、ピッチを横切るようにドリブル。ボックスの左隅でフリーになっていたファンアラーノへとつないだ。

 ファンアラーノから送られたピンポイントクロスをI・ジェバリが頭で叩き込み、ゴール。前半からあれほど苦しめられた東京Vのプレスを見事にかわし、複数のパスをつないでネットを揺らした。

 その過程において光ったのが、敵の監視が最も厳しいエリアでパスを呼び込み、チャンスを創出した満田の存在だった。

「前半、やっぱり相手がセカンドボールだったり、コンパクトにしてくるところで難しそうだなというのは外から見ていて感じていました。中間ポジション、相手が困るようなポジションに立って、相手のディフェンスを広げるところだったり、それこそ蹴られた後にセカンドボールの反応だったりを意識してやることができたと思います。自分たちのボールの時間が増えて、攻めやすくなったのかなと」

 満田は狙いどおりのプレーでチームの攻撃を活性化させたわけだ。

「自分たちがやりたいサッカーというのは、やっぱりあれぐらいの距離感で選手が入れ替わりながらだと思う。それが理想なので、距離感を近くやれたことでリズムよく攻められた」

 この満田の認識は、指揮官とも一致している。

「相手のプレッシングを外した後に、なかなか前進できていないという印象があった。マコを入れることによってプレスを回避した後、よりチームをぐっと前に持っていけると考えた。彼にその能力があるのはわかっていたので、その力を引き出したかった。彼自身がターンしてそのまま運んでいけるというのもあるので、その能力を使いたいというのが狙いとしてありました。少ない練習期間の中でこれだけできているということは、すぐにはまるのではないかと思っていますし、このスタイルにもしっかり適用できると思います」

 ポヤトス監督は称賛を惜しまず、今後に向けた期待も口にした。

 広島から期限付き移籍で加入することが発表されたのが、2月27日。その3日後に早くもG大阪の一員としてプレーした満田は「認めてもらうにはまだまだ結果が必要になってくると思いますけど、今日の試合で、チームの一員となるには良かったのかなと思います」と、新天地での第一歩を振り返った。

 ポヤトス監督やチームメイトだけではなく、G大阪のファン・サポーターも満田のプレーに大きな期待を抱いたのではないだろうか。

 移籍後初試合としては、『上々すぎる』出来ばえだった。


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