上写真=後半アディショナルタイムの90+5分、GKと1対1の決定機を迎えたブラウンだが、左足シュートはGKにセーブされて得点ならず(写真◎石倉利英)
■2025年2月15日 J1リーグ第1節(@JFEス:観衆14,575人)
岡山 2-0 京都
得点:(岡)田上大地、木村太哉
「どんな状況でも決めなければいけない」
試合後の第一声で「早く出たかったです」と笑った。FWルカオとの交代でピッチに立ったのは89分。チームは2-0とリードしており、「勝っているので、守備をしっかり」と指示を受けたという。
待望のJ1デビューだった。ジュニアユースから横浜FMのアカデミーでプレーし、ユース所属の高校3年生だった2019年には2種登録選手としてルヴァンカップ1試合に出場。20年にトップチームに昇格したものの、同年はJ3のカマタマーレ讃岐に期限付き移籍したため、J1でプレーする機会がなかった。
21年にJ2の水戸ホーリーホックに完全移籍し、同年途中からJ3のアスルクラロ沼津に育成型期限付き移籍(翌年に完全移籍)。23年にJ3リーグで37試合13得点の活躍を見せ、昨季はJ2の徳島ヴォルティスに完全移籍してステップアップすると、ここでもJ2リーグで34試合7得点と結果を残し、今季はJ1に初昇格した岡山に完全移籍した。
プロ6年目でつかんだJ1の舞台。守備のタスクをこなしつつ、後半アディショナルタイムの90+5分には決定機が訪れた。スルーパスに反応して最終ラインの背後を突き、フリーとなってドリブル突破。エリア内で寄せてきた相手DFをはじき飛ばして左足で狙ったが、GKにセーブされて3点目とはならなかった。
試合後は「どんな状況でも決めなければいけない。ああいうチャンスを決めないと勝ち切れないので、もっと練習しないと」と反省点を口に。「スピードやフィジカルは通用すると思う」と手応えもつかんでいるが、「前線の選手なので、結果を残さなければいけない」と繰り返した。
今季から名称が変わったホーム・JFE晴れの国スタジアムには1万4575人の大観衆が詰めかけた。「最高の雰囲気でした」と感謝した23歳のアタッカーは、次こそ自分のゴールでスタジアムを熱狂させるべく、「通用する部分をもっと出していきたい」と意気込んでいた。
取材・写真◎石倉利英