ディエゴのように
「去年以上。ですから、15ゴール以上ということですね」
FC東京の新しいストライカーが、15ゴール宣言だ。
昨季はサガン鳥栖で14ゴールを挙げた。「去年は自分もそれなりに活躍できたと思います。そういう結果が出たところで、ビッグチームから声をかけてもらってとてもうれしかった」。それを超える数字を残す自信は「もちろんある」とニヤリ。
そのための武器は「スピードと裏に抜ける力」と断言する。2022年に来日して横浜FC、鳥栖でプレーした3シーズンで確かにその強みを証明してきた。カウンターで快足を飛ばして相手をやすやすと振り切れば、崩しの局面に加わりながらゴール前で力強さも発揮する。昨季限りで引退したディエゴ・オリヴェイラの後継者として、理想的だ。
「ディエゴ・オリヴェイラ選手の後釜というか、そういうプレッシャーは感じます。でも、そんな状況でプレーできるといううれしさもあります。ディエゴ・オリヴェイラ選手のような存在になりたいと思っています」
新しいチームには、よく知っている選手はほとんどいないという。
「でも、去年鳥栖で一緒だった寺山翼選手、木村誠二選手がきっと助けてくれると思います。キャンプで選手の特徴を知って、本当にいいチームになれるように、開幕までにもっていきたい」
188センチ、83キロの体躯を軽々と操り、ときに獰猛に、ときにテクニカルに、そしてときにスマートにゴールを陥れる新エース。「去年の戦い方を見れば、私がスペースに抜けて、フィニッシュに持っていく役割を担うのではないか」と早くもゴールへの絵ははっきりと描けている。
「そこで戦えるような選手になっていきたい」
その目は早くも爛々と輝いている。