鹿島アントラーズクラブハウス内の「アントラーズカフェ」がリニューアルされた。選手の食事環境の向上を図り、今年4月から改修工事を実施しており、完成後の8月13日から運用開始。選手は練習直後にパフォーマンス向上のためのバランスの取れた食事を摂ることが可能となった。

上写真=リニューアルされた「アントラーズカフェ」の内観(写真◎アドバンスクリエイト)

選手が練習直後に食事を摂ることを重要視

 鹿島のトレーニンググラウンドのすぐ側で、選手たちは練習直後に食事を摂取できるようになった。クラブレジェンドであるジーコの肖像画が壁面に描かれた食堂は52人が収容できる構造に生まれ変わった。

 もともと同じ場所には旧アントラーズカフェが建っており、一部の選手やクラブスタッフも昼食等で利用していた。ただ、クラブは選手の栄養管理の観点から練習直後に食事を摂ることを重要視し、選手全員が一斉に食事できるように改修された。厨房は55人分の食事メニューを調理できるように広々と設計され、練習後に全選手の食事面がサポートされる施設として活用される。

画像: 55人分の食事を準備できる厨房では4人の調理スタッフが稼働している

55人分の食事を準備できる厨房では4人の調理スタッフが稼働している

 選手への食事提供は、トップチームやユースチームの選手寮でも実績のある株式会社鹿島フードが担当している。各日の献立は、クラブと鹿島フードの管理栄養士がコミュニケーションを取り合って考案し、一般アスリートが摂取すべき栄養価を充足できるように計算されている。

 メディア向けの食事メニュー試食会が実施された8月15日の選手用メニューは、鶏もも肉のソテー夏野菜添え、魚のアーモンド焼き、蓮根の青のりコンソメ、オクラとめかぶのわさび醤油、フルーツ、ごはん、味噌汁。一見、日本食中心の献立だが、外国籍選手も好んで食べているという。そのなかで、「アレルギーなどによる個別対応を行なったり、フェジョン(ブラジルの豆料理)などの外国籍選手が食べやすいメニューも提供している」(鹿島フード・石津和男統括部長)と工夫もこらしている。

画像: 8月15日の献立。鹿島のエンブレムが記された食器も利用されている

8月15日の献立。鹿島のエンブレムが記された食器も利用されている

クラウドファンディングでの寄付金により改修

 2023年に実施されたふるさと納税型クラウドファンディングプロジェクト「アントラーズの未来をみんなで 2023」を通じて募った寄付金によってアントラーズカフェは改修された。クラブパートナーであるLIXIL住宅研究所(アイフルホーム神栖店)によって建築された延べ床面積169.76平方メートルの建物には、一般の女性・身障者用のバリアフリートイレやメディアルームも併設されている。

画像: アントラーズカフェにはバリアフリートイレも設置されている

アントラーズカフェにはバリアフリートイレも設置されている

 また、アントラーズカフェのリニューアルに際し、周辺にはファン・サポーターが自由に利用できるテーブル付きベンチも配置され、飲食を楽しみながら選手のトレーニングを見られる環境にも整備された。晴天に恵まれた15日には地元のキッチンカーが出店しており、かき氷を食べながら選手のプレーを楽しむファン・サポーターの姿もあった。

画像: 練習グラウンド周辺にはキッチンカーが出店し、かき氷を販売。練習観覧者の熱中症対策の狙いもある

練習グラウンド周辺にはキッチンカーが出店し、かき氷を販売。練習観覧者の熱中症対策の狙いもある

 リーグ戦では第26節を終えて2位につけるなど、鹿島は現在、優勝争いを繰り広げている。新しくなったアントラーズカフェと、そこで提供される食事メニューが、タイトル獲得に向けて戦い続ける選手たちを後押しする。


This article is a sponsored article by
''.