明治安田生命J1リーグ第4節が16日に行われ、味の素スタジアムで東京ヴェルディとアルビレックス新潟が対戦。白熱の試合は2−2の引き分けに終わったが、東京Vで先制点は山田楓喜が鮮やかに直接FKを決めてスコア。来週から始まるUー23日本代表の活動に向けても鮮烈な印象を残した。

上写真=前半8分に直接FKを決めた東京Vの山田楓喜(写真◎J.LEAGUE)

■2024年3月16日 J1第4節(観衆17,055人/@味スタ)
 東京V 2-2 新潟
 得点:(東)山田楓喜、翁長聖
    (新)谷口海斗、長倉幹樹

決める自信がありました

 角度は左斜め。ゴールまでの距離は30メートルはあっただろうか。染野唯月が倒されて得たFKの場面。山田楓喜は迷わずボールをセットした。

「自分のゾーンではあるんで、FKを取れた瞬間に蹴るって決めていましたし、入るって分かっていたんで、まあ決められてよかったです」

 東京ヴェルディが欲しかった先制点は、山田の左足から生まれた。開幕の横浜F・マリノス戦では右斜めの位置から決めたが、今回は左。距離も長かったが「入ると分かっていた」と言い切った。

 今季、京都サンガF.C.からレンタル移籍で東京ヴェルディに加入。この日もドローに終わり、開幕から未勝利が続くが、その左足はしっかりチームの武器になっている。

「フリーキック練習ではないですけど、毎日シュート練習はして、その感覚は残っているので。フリーキックでも同じ感覚で蹴るというのは続けてきたこと。止まっているボールも動いているボールも蹴られる自信はあります」

 勝負を決めるキッカーは、どのチームにおいても重要な役割を担える。18日から活動が始まるUー23日本代表にも選出された。パリ五輪出場権をかけて戦う4月の最終予選(AFC U23アジアカップ)前、最後の活動になる。京都時代から何度か招集を重ねてきたが、最終予選では欧州組の招集が難しいとされており、国内組の存在が極めて重要になる。

 とりわけスペシャルな武器を持つ選手への期待は大きい。

「自分のような左足を持っている人は他にあまりいないと思う。言葉で言い表せないですけど、左利きの中でもあんまりいない左利きだと思います」

 角度を問わず、レンジも広い。日本をパリにつれていく存在になるかもしれない。

「中村俊輔さん? 参考にしてなくても目に入ってくるぐらい決めているんで、何回も見ましたけど、それを超えるような左足になっていけたらなと思います。(いま参考にしている人?)とくにいないです」

 誰の真似でもない左足で、ヴェルディに、そして日本に、勝利をもたらす存在になると山田は誓った。


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