10月28日に明治安田生命J1リーグ第31節が行われ、17位の湘南ベルマーレが首位のヴィッセル神戸を迎えた。残り4試合で残留へ、優勝へ、負けられない激戦は、湘南が先制しながら神戸が追いつく展開。結局、1-1のドローに終わった。

上写真=残留と優勝へ。湘南も神戸も譲らなかった(写真◎J.LEAGUE)

■2023年10月28日 J1リーグ第31節(@レモンS/観衆11,569人)
湘南 1-1 神戸
得点:(湘)大橋祐紀
   (神)大迫勇也

画像: 90+5分〜 湘南 22大岩一貴がゴールキーパーとしてプレー

90+5分〜 湘南 22大岩一貴がゴールキーパーとしてプレー

神戸は大迫がPKを決めたが…

 優勝へと意気上がるはずのヴィッセル神戸は、山口蛍が負傷でベンチ外となった影響か、キックオフからどこかおかしい。そこを見逃さなかったのが、湘南ベルマーレだ。

 11分、杉岡大暉がハーフウェーライン手前で拾って中央を持ち上がって、一気にゴールへのスイッチを入れた。左を並走した阿部浩之へ短くつけると、やや後ろに入ったものの縦に一歩抜け出して低いセンタリング、するりとDFの前に入った大橋祐紀が右足で難なくプッシュして、早々にリードを奪った。

 神戸にチャンスがなかったわけではない。30分には左からのFKを武藤嘉紀がヘッドで狙っているし、34分には酒井高徳が左サイドに振って武藤がクロス、逆から入ってきた佐々木大樹がこちらもヘッドでゴールを襲った。ただ、チャンスの数も質も、湘南のほうが上回っただけだ。

 湘南はゴールのあとにも、何度も好機を演出した。16分に平岡大陽がヘッドで狙えば、29分には杉岡がヘッドでゴール前に送ったボールに阿部が右足で巧みに合わせて、しかしこれは右ポストに阻まれた。阿部は31分にも大橋のパスを受けて左に出て、ゴール左に送り込むていねいなショットを放ったが、今度はGK前川黛也に阻まれた。

 もちろん、神戸がこのまま黙っているわけはない。逆襲を狙って後半開始からジェアン・パトリッキを左ウイングに投入、前半は左だった武藤を右に移した。

 これで左右ともに攻勢に出ると、酒井のクロスが岡本拓也の手に当たってPKのジャッジ。53分、大迫勇也が落ち着いて右に蹴り込んで、早々に同点に追いついた。

 さらに、再三のチャージを受けて背中を痛めた佐々木を下げてマテウス・トゥーレルを投入、左センターバックに置き、本田勇喜が左サイドバックへ、初瀬亮が右サイドバックに回り、酒井はボランチへ。選手とポジションを微調整して、さらに攻勢に出た。

 湘南もこれを見て、奥野耕平、鈴木章斗、福田翔生、鈴木淳之介と攻撃に特徴と勢いのある選手を次々に入れて対抗した。

 神戸は82分にパトリッキがGK富居大樹との1対1で止められたのが悔やまれ、湘南もゴールに迫るものの決めきれない。アディショナルタイムには富居が負傷でピッチをあとにして、すでに5人を交代していたために大岩一貴がGKに入る緊急事態を迎えた。しかしこれで湘南の守備のギアがまた一つ上がって必死に守り抜き、1-1のままドローに終わった。

 吉田孝行監督は「勝ち点3がほしかった」と本音を話したものの、「次に3を取れるようにしていきたい」とすぐに次を見据える。山口の欠場については「負傷しているのは確かだが、次に戻ってくるかどうかは日々の状況を見ながら」と慎重だった。

 その神戸がもたついた前半にもう1点を奪うチャンスもあった湘南は、山口智監督が「もう1点が課題」と話した通り。それでも、首位チームにPKで追いつかれる難しい状況にも一歩も引かずに勝利を狙い続けたことに「相手より気持ちがあったと僕は思っている」と残り3試合への希望を口にした。

 18位の横浜FCが北海道コンサドーレ札幌に1-2で敗れたため、湘南は勝ち点差を1から2に広げた。一方で、2位の横浜F・マリノスがアビスパ福岡に4-0で勝ったため、神戸は勝ち点2差に迫られることになった。


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