上写真=沖縄キャンプ中の渡邊凌磨(写真提供◎FC東京)
点が取れないと高い目標に向かえない
背番号を23番から11番に変更し、2023シーズンに臨む渡邊凌磨に期待されるのは昨季以上にゴールに絡むプレーだろう。本人もそれは自覚するところだ。
「もちろん周りを使うことは大事だし、それは自分の良さだと思っていますが、前で得点に直接絡むようなプレーを増やしていかないといけない」
昨季、リーグ戦で記録したゴール数は6、アシストは3。出場した30試合(先発は23試合)の中ではチーム事情から右サイドバックを務めた試合もあったことを踏まえれば、しっかり数字を残したようにも思える。だが、当の渡邊自身は満足していなかった。
「もっともっと怖い選手になっていくためには、シュートレンジを広げたり、ラストパスを常に狙っていくとか、そういう得点に直結する部分を意識していきたいと思っています」
新シーズンは、より前のポジションでプレーするケースが増えそうだ。当然ながらゴールに絡むプレーも増えるはずだ。
「もっと得点を取れないと、リーグ優勝やそういう高い目標に向かっていけない。(サッカーは)結局、得点を取るか取らないかのスポーツだと思うので、いくらボールが回っていても、ということを考えると、やっぱりもうちょっと得点は欲しい」
6位でフィニッシュしたチームの順位をさらに押し上げるために、ゴールが必要であるのは明白だ。それは、アルベル監督も他の選手たちも理解するところ。昨季は46ゴールを記録しているが、優勝した横浜F・マリノスの70ゴール、2位の川崎フロンターレの65ゴールには遠く及ばなかった。
「ゴールに直結するプレーやゴールへの意識っていうのは、選手全体でも高まっている気はします。もちろんボールを大事にというのは大前提ですが、ボールをつなぐだけじゃなくて、得点するために動いた選手を見逃さないことだったり、前に(ボールを)付けられるときには付けるという、判断の優先順位が、みんな結構、『前』ということは意識しているとは思います」
キャンプイン後の練習では、チーム全体として得点意識の高まりを感じると渡邊は言う。明日20日に行うFC琉球との試合は、そうした意識がどんな形でピッチで表現されるかを確認する場になるだろう。