FC東京は8日、小平グランドで初練習を行った。前日の『2023年新体制発表会』で『お披露目』となった新加入選手たちも参加。チームはこの後、9日から24日まで沖縄・国頭で1次キャンプ、31日から2月4日まで宮崎・都城で2次キャンプに臨み、シーズン開幕へ準備を進める。

上写真=7日に新体制発表会を開催。新加入選手が出席した(写真提供◎FC.TOKYO)

昨シーズン終盤の練習の続き

 FC東京は7日に新体制発表会を開催し、翌8日には小平グランドで初練習を行った。仲川輝人や小泉慶、徳元悠平ら移籍組や昇格組、新加入の選手たちが参加。まだ契約について交渉中の長友佑都、ブラジル人FWのペロッチ、土肥幹太らは不在だったが、アルベル監督体制1年目の昨年と同様に、参加したフィールドプレーヤー全員によるボール回しなど普段とは異なるメニューを行い、見学に来ていたサポーターに新チームをお披露目した。

 指揮官の説明によれば、本格的なトレーニングは9日の沖縄入り後に開始するとのこと。しかも就任1年目だった昨季と異なるアプローチで開幕に向けて準備を進めるという。

「今回のプレシーズンはスタートからやはり深いところを掘り下げたいと思います。今日はサポーターの皆さんのためのトレーニングでしたが、明日(=9日)の移動の後は、体をほぐすための軽いトレーニングになりますが、明後日からはしっかりとした、掘り下げたトレーニングをスタートしたいと思います。明後日火曜日の午前中の最初のトレーニングというのは、あたかも昨シーズン終盤のトレーニングの続きであるようなイメージでしたい」

画像: 8日の初練習。仲川輝人は初めてクラブハウスに来て「施設も使えて練習もできて幸せを感じる」(写真◎FC.TOKYO)

8日の初練習。仲川輝人は初めてクラブハウスに来て「施設も使えて練習もできて幸せを感じる」(写真◎FC.TOKYO)

 2022シーズンで自身が求めるチーム完成度の60パーセントに達することができたと語る。新シーズンは、その完成度をさらに上げる作業を進めるわけだ。そのために重要な要素となるのが、攻撃面のブラッシュアップになる。

 昨季はポゼッションに固執しすぎた時期もあり、指揮官は「ボールポゼッションをより相手ゴールに向かうところに繋げていきたい」とイメージを説明している。要するに目指すところは、得点の増加である。

 その意味でも2019シーズンにリーグMVPと得点王に輝いた新戦力、仲川輝人に対する期待は大きい。仲川本人も初練習後の囲み取材で「アタッキングゾーンでは自由にと。自由というと語弊があるかもしれないすけど、そこで仕掛けていってゴールだったり、アシスト、チャンスを作ってほしいということを(監督に)言われました」と話し、「監督が求めていることを表現しないといけないと思いますし、満足させるように自分も全力でプレーしていければと思います」と改めて意気込みを口にした。

 また、今季もチームキャプテンを務めることになった森重真人も「日本人で得点をたくさん取る選手というのはいなかった。そういった意味では、仲川選手とかは日本人で数字を取れている選手なので、そういう選手がチームに出てくるべき」と新戦力に期待を寄せつつ、「去年の(松木)玖生のように中心となる若い選手が1人、2人やっぱり出てきてチームに勢いを与えてほしい」と若手の台頭も望んでいた。昨季1年間、戦ってつかんだ手応えを新シーズンにつなげて発展させるイメージが、森重の中ではしっかり出来上がっている。

画像: 初練習では今季もキャプテンを務める森重真人が挨拶(写真提供◎FC.TOKYO)

初練習では今季もキャプテンを務める森重真人が挨拶(写真提供◎FC.TOKYO)

 アルベル監督は「リーグ内における予算規模」や、まだチームが成長過程にあること、加えて選手に余計なプレッシャーを与えたくないとの理由から、監督の立場として「大風呂敷は広げない」と繰り返す。ただ一方で選手が優勝を目指すと話すことは歓迎し、常に優勝争いのできるチームになるために目の前の1試合1試合に注力していくとも語る。昨季、6位でJ1をフィニッシュしたFC東京が『昨季以上』を狙うのも、周囲から期待されるのも当然だろう。

 開幕戦は2月18日(or19日→後日決定)。相手は浦和レッズに決まった。2023シーズンを、さらなる飛躍の1年とできるかーー。

 進化と真価を問われるアルベルトーキョーの2年目がスタートした。


This article is a sponsored article by
''.