上写真=この日の得点者3人とサンチェ、フレッチェで記念撮影。満田(39番)は少し表情が硬い?(写真◎J.LEAGUE)
■2022年10月1日 J1リーグ第31節(@Eスタ:観衆:17,421人)
広島 4-1 浦和
得点者=(広)森島司、荒木隼人、満田誠2
(浦)柴戸海
後半開始前に「狙っていいですか」
71分までに3-0として浦和を圧倒していた広島だが、76分に1点を返され、反撃を許していた。そこで飛び出したのが、83分に飛び出した満田の一発。ゴール左寄り、約30メートルの距離で得たFKから直接ゴールを狙うと、対応が遅れた浦和GK西川周作を破り、勝利に大きく近づく4点目が決まった。
このゴールは、ハーフタイムに伏線があった。満田は「ゴールキーパーが結構、高い位置を取ることが前半で分かっていたので、『狙っていいですか』と言ってOKをもらっていた」のだという。その状況でFKを得ると、ボールをセットした位置で並んだMF野津田岳人からも「狙っちゃえよ! と言われた」と明かした。「先輩が後押ししてくれたので、気持ちよく狙うことができた」というシュートは、キックの瞬間に前に体重をかけた西川の逆を突き、ゴール左に決まった。
FKを直接決めたのは「中学生以来」。サンフレッチェ広島ユースでプレーした高校時代と、流通経済大時代はFKのキッカーではなく、「キッカーをやるのも、決めたのも、それ以来」というゴールだった。浦和に流れが傾きかけた時間帯の貴重な追加点で、「失点して少し悪い流れでしたけど、その流れを断ち切って、勝利に一歩近づけたのかなと思う」と胸を張った。
71分には3点目を決めており、この日2得点。リーグ戦5試合ぶりのゴールで、クラブのルーキー最多記録となる8得点とした。10月5日に準決勝を戦う天皇杯、22日の決勝進出を決めているJリーグYBCルヴァンカップなど、重要な戦いが控えているだけに、満田も「ゴールを決めるのは久しぶり。残りの大事な試合に向けて自信にもつながった」と確かな手応えをつかんでいた。
現地取材◎石倉利英 写真◎J.LEAGUE