上写真=リカルド・ロドリゲス監督と小菊昭雄監督。ともに攻撃的な姿勢を前面に押し出す(写真◎J.LEAGUE)
第1戦は1-1のドロー
勝ったほうが決勝進出。0-0なら浦和レッズが、2-2以上ならセレッソ大阪が勝ち抜き、1-1なら延長戦へ、という条件で迎える準決勝第2戦がやってくる。
9月21日の準決勝第1戦では、ホームのC大阪が開始早々に上門知樹が決めた驚きのミドルシュートで先制、アウェーの浦和が反撃して小泉佳穂が同点として、1-1で終えている。アウェーゴールを決めてホームに戻ることのできる浦和がやや優位、とされるが、リカルド・ロドリゲス監督は「油断すると危険」と釘を刺す。
「次の試合で大事になるのは、攻撃的にプレーすることです。アドバンテージがあると思って油断すると危険です。セレッソが先に得点を決めたら、相手のアドバンテージになる状況ですから」
今季のリーグ戦におけるC大阪との対戦を振り返ると、5月25日の第15節ではアウェーで0-2、9月14日の第26節ではホームで0-1で敗れている。ともに完封負け。
「点を取って勝ちにいきたいと思います。もちろんいい守備も必要です。今季はホームでクリーンシートも多く、無失点に抑えれば決勝に行けるわけですが、得点を狙いたいと思います」
攻撃への意欲は、もちろんC大阪も強い。とにかく、ゴールを奪えなければ敗退が確定するのだ。昨年、決勝の舞台で敗れた悔しさを晴らすためには、もう一度同じ舞台に立って勝たなければならない。小菊昭雄監督は力強く意欲を示す。
「前回の1-1は決して悪い結果ではないと思っています。逆にやるべきことがはっきりして、全員の意思統一ができている状況ですので、果敢にアグレッシブにボールを奪いにいって、ゴールを奪いにいくサッカーを表現したいと思っています」
状況は、準々決勝で川崎フロンターレを破ったときと酷似している。ホームの第1戦を1-1で終え、迎えたアウェーでの第2戦ではアディショナルタイムで2-2に追いつき、土壇場でアウェーゴールの数で上回って準決勝に進出した。まさにゴールを取りにいく執念を、埼玉スタジアムでも再現するつもりだ。ただ、焦ってはいない。
「先制点を取ることは非常に大きなポイントになります。ただ、攻め急いで逆に失点するリスクも回避しなければいけません。しっかり握りながら相手のスペースを突いていって安定して前進していくために、立ち位置の修正もしてきました」
リカルド・ロドリゲス監督は「セレッソの攻撃はクロスが強みで、松田(陸)と山中(亮輔)はいいクロスを持っている」と警戒している。逆に小菊監督も「(これまでの3試合と)今回はシチュエーションが違います。いままでの相手の良さを消すサッカーから、今回は我々のサッカーをまっとうする、貫く、そういうサッカーを表現したい」と真っ直ぐだ。
浦和が2016年以来の決勝進出を果たすか、あるいはC大阪が2年連続でファイナルの舞台に立つのか。「決勝に進む自信はあります」とリカルド・ロドリゲス監督。「忘れ物を取りに戻る」と小菊監督。ともに旗幟鮮明な攻撃サッカーのぶつかりあいを堪能できそうな準決勝第2戦から、目が離せない。
ルヴァンカップ準決勝第1戦の結果
■9月21日
C大阪 1-1 浦和
得点:(C)上門知樹(浦)小泉佳穂
福岡 2-3 広島
得点:(福)フアンマ・デルガド2(広)川村拓夢2、塩谷司
■プライムステージ日程
▼準決勝
第2戦=9月25日(日)
浦和レッズ対セレッソ大阪 17時 埼玉
サンフレッチェ広島対アビスパ福岡 17時 Eスタ
▼決勝:10月22日(土)
準決勝の勝者 13時5分 国立
■プライムステージ概要
●準々決勝、準決勝(ホーム・アンド・アウェー方式)
90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合は引き分け。2試合の勝利数が多いチームが勝ち抜き。勝利数が同じ場合は、次の順によって決定する。
(1)2試合の得失点差
(2)アウェーゴール数
(3)第2戦終了時に30分間(前後半各15分)の延長戦
※延長戦ではアウェーゴールルールは適用されない
(4)PK方式
(各チーム5人ずつ。勝敗が決定しない場合は、6人目以降は1人ずつで勝敗が決定するまで)
●決勝
90分間(前後半各45分)の試合を行い、勝敗が決しない場合は30分間(前後半各15分)の延長戦を行う。それでも勝敗が決しない場合はPK方式によって決定する。
(各チーム5人ずつ。勝敗が決定しない場合は、6人目以降は1人ずつで勝敗が決定するまで)