明治安田生命J1リーグの第30節が18日に行われ、FC東京が今季2度目となる国立競技場のゲームで京都サンガF.C.と対戦した。レアンドロのゴラッソで先制したFC東京が、後半にもアダイウトンがゴールを挙げて2-0で勝利。クラブ史上ホームゲーム最多の5万944人の観客を集めた熱闘を制した。

上写真=先制ゴールをスコアしたレアンドロが仲間の祝福を受ける(写真◎J.LEAGUE)

■2022年9月18日 明治安田生命J1リーグ第30節(@国立競技場/観衆50,994人)
FC東京 2-0 京都
得点者:(F)レアンドロ、アダイウトン

10節のG大阪戦に続くゴラッソ!

 前半は、分類するなら『似た者同士』による主導権の握り合いになった。互いに4-3-3のフォーメーションを採用し、守備の局面では積極的にプレッシャーを掛け、攻撃の局面ではそのプレッシャーを怖れずにボールをつないでいく。切り替えも早く、球際も激しい。試合前には激しい雨が降っていたが、試合開始時にはあがり、国立競技場という舞台に相応しい攻防を繰り広げられていった。また、この日は山下良美主審が女性で初めてJ1の試合を裁いたが、 激しい試合をうまくコントロール。ゲームをぶつ切りにすることなく、進行させたことも激しく熱い試合の実現にひと役買っていた。

 立ち上がりはFC東京、15分過ぎからは京都がペースをつかみ、相手ゴールに迫る。均衡が破られたのは、京都の時間だったの28分のこと。ただしネットを揺らしたのは、京都ではなくFC東京のアタッカーだった。

 CBの森重がボールを持ち出し、大外のスペースへフィードを送ると、バーグーナガンデが左サイドの深い位置から一つ内側のレーンのレアンドロにボールを返す。すると間髪入れずにボックス左角からレアンドロが右足を一閃。ボールはゴール右上のバーの内側に当たってゴールイン。ギリギリのコースを突く見事なシュートで、京都のGK武田もさすがに触ることはできなかった。

 レアンドロは10節にも同じ国立競技場で行われたガンバ大阪戦で、ハーフウェーライン付近から一人で持ち込んでネットに突き刺す鮮やかな一発を決めている。またしても国立で鮮烈のゴールをスコア。新国立男を自ら襲名するようなレアンドロのゴラッソにより、FC東京がリードして前半を終えた。

 後半、京都は選手を替えて攻めに出たが、FC東京は要所を締めて主導権を握らせない。サイドチェンジに対しても素早くスライドして対応。なかなか次の1点が生まれない中、60分過ぎからは中盤でボールの争奪戦が繰り広げられ、攻守が目まぐるしく切り替わる展開になった。

 京都にとって不運だったのは、後半開始早々の武富に続き、65分過ぎに武田も負傷したことだろう。追う立場ながら能動的な交代を余儀なくされて、少なからずプランが狂ったからだ。一方でFC東京はアダイウトン、L・フェリッピ、三田啓貴を次々にピッチに送り、攻撃を活性化。すると78分、欲しかった追加点を手にした。

 京都がA・カリウスからパウリーニョとつないで決定機を迎えながら決め切れなかった直後のこと。自陣ゴール前からカウンターを展開すると、三田のミドルのこぼれ球にアダイウトンが反応し、ネットをゆすった。

 試合はそのまま2-0で終了。アダイウトンもまた、前述の10節G大阪戦で得点していたが、今季2度の国立競技場のゲームは、順番こそ違えど同じ得点者により同じスコアで決着することになった。

 台風の影響で天候が心配された中、FC東京がクラブ最多の5万944人を集めたホームゲームをモノにし、4試合ぶりの快勝を飾った。

◆出場記録
・FC東京メンバー:GKヤクブ・スウォビィク、DF長友佑都、木本恭生、森重真人、バングーナガンデ佳史扶(76分:中村帆高)、MF塚川孝輝(76分:三田啓貴)、東慶悟、松木玖生、FW渡邊凌磨)90+3:山下敬大)、ディエゴ・オリヴェイラ(69分:ルイス・フェリッピ)、レアンドロ(69分:アダイウトン)

・京都メンバー:GK上福元直人、DF白井康介、井上黎生人、麻田将吾、佐藤響、MF武富孝介(49分:福岡慎平)、川崎颯太、武田将平(68分:金子大毅)、FW豊川雄太(68分:アラン・カリウス)、ピーター・ウタカ(46分:木村勇大)、松田天馬(57分:パウリーニョ)


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