明治安田生命J1リーグ第10節が29日に行われた。東京・国立競技場ではJ1のリーグ戦として初めて公式戦が開催され、FC東京とガンバ大阪が対戦。終始、アグレッシブな姿勢でプレーしたFC東京が、アダイウトン、レアンドロのゴールで快勝した。

上写真=左からD・オリヴェイラ、レアンドロ、アダイウトン(写真◎FC東京)

■2022年4月29日 J1リーグ第10節(国立競技場/観衆43,125人)
FC東京 2-0 G大阪
得点者:(F)アダイウトン、レアンドロ

4試合ぶりのゴールで4試合連続無失点

 FC東京に4試合ぶりの得点が生まれたのは、前半38分のことだった。右CKの場面。小川のインスイングのボールをとらえたH・トレヴィザンのヘディングはクロスバーを直撃した。そのこぼれ球をアダイウトンがいち早く拾うと、右足を一閃。ボールは密集を抜けてネットに突き刺さった。

 7節の神戸戦の66分にディエゴ・オリヴェイラがネットを揺らしてから、およそ300分。FC東京はリーグ戦で無得点の状況が続いていたが、ようやくゴールをこじ開けた。

 前半はそのままFC東京のリードで終了。ポゼッションでも上回り、FC東京は狙いをまずまず表現し、残り45分を迎えることになった。対して、1点を追うことになったG大阪は坂本に代えて中村を後半開始から投入。単独で仕掛けられるアタッカーの投入で流れをつかみにかかった。実際、前半に比べてサイド攻撃の回数を増やし、ゴールに迫る機会を生み出していった。

 G大阪がやや盛り返し始めたが、開幕戦以来の出場となったFC東京の背番号20が相手に傾きかけた流れを引き戻した。アダイウトンに代わってピッチに入ったレアンドロがチームに勇気を与えるゴールを生み出したのだ。65分、ハーフウェーラインまで下がってきたD・オリヴェイラが齊藤からボールを奪うと、そのこぼれ球を拾ったレアンドロがドリブルを開始。追いすがる相手をハンドオフで制しつつ、中央からボックスやや右に進入し、右足を振り抜いた。ゴール左に突き刺さる強烈なシュート。G大阪にしてみれば守備者の数は十分にそろっている状況だったが、レアンドロの個の力にしてやれる形になった。

 2点のリードを奪ったFC東京は、その後も激しいボール奪取とゴールに向かう意思をピッチで示す。76分に永井のボール奪取からレアンドロが決めた得点は、VARを経て取り消しとなったが、自由にビルドアップさせない姿勢を感じさせるプレーでもあった。

 一方、その直後にG大阪もFKから途中出場のパトリックがネットを揺らしたが、VARの結果、オフサイドでノーゴールの判定。ただそこで気落ちすることなく、L・ペレイラ、中村、ダワンと次々にゴールに迫っていった。ただ、FC東京も守護神スウォビィク中心に、しのぎ切る。試合はそのまま2-0で決着した。

「前後半分けで振り返る必要性はない。試合全体通じて勝負にこだわったプレーができました。もちろん、まだまだボールを支配し、試合を支配する部分は改善点がある。けれどもいい時間帯がありました。しっかり成長を表現できていた」

 アルベルト監督は「少し慌てた面もあった」と改善点があることを認めながらも、選手たちのプレーぶりに満足感を示した。さらに初の国立競技場開催になったことについても「FC東京は東京という名を背負っています。このスタジアムはわれわれクラブの将来の一部分を担っているのではないでしょうか。徐々にここでプレーできる試合数が増えていくことを願っています。多くの試合をプレーすることによって、多くの人がここがFC東京のホームであると実感がわくと思います。FC東京が、この東京いう街のエンタメの大きな部分を担うことを期待しています」と、その意義を語った。

 リーグ戦では4試合ぶりにゴールを挙げ、4試合連続無失点を実現。レアンドロも復帰し、指揮官は「成長を感じられた試合」と強調した。「今季は50パーセント成長できれば」と目標を定めるが、その過程の中でも、チームの歩みを進める一戦になった。

◆出場選手
・FC東京メンバー:GKヤクブ・スウォビィク、DF長友佑都、木本恭生、エンリケ・トレヴィザン、小川諒也、MF安部柊斗、青木拓矢、松木玖生、FW永井謙佑(80分:高萩洋次郎)、ディエゴ・オリヴェイラ(80分:山下敬大)、アダイウトン(63分:レアンドロ)

・G大阪メンバー:GK一森純、DF柳澤亘(70分:パトリック)、三浦弦太、昌子源、藤春廣輝、MF小野瀬康介、齊藤未月(80分:奥野耕平)、ダワン、山見大登(80分:ウェリントン・シウバ)、FW坂本一彩(46分:中村仁郎)、 レアンドロ・ペレイラ


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