明治安田生命J1リーグが2月18日に開幕し、19日には湘南ベルマーレが柏レイソルを迎える一戦が行われる。昨季途中から指揮を執る山口智監督は、昨季のベースを保ちながら、今季はチーム立ち上げから作り上げている。開幕戦のキーマンは監督自身だという。その意味は?

上写真=山口智監督は開幕戦を前にも「いつもと変わらない」と平然(写真提供◎SHONAN BELLMARE)

「考えてもうまくいかないことはいかない」

 いよいよ開幕である。昨季途中から監督を引き継いだ山口智監督は、今季は最初からチーム作りをていねいにこなして、その日を迎えようとしている。

「気合が入ってるな、というのと、空回りをしても困るな、という思いで見ていました」

 選手たちは山口監督が心配になるほど、気持ちを込めているようだ。では、山口監督自身は?

「特にあまり変わらないんですよね。いよいよ始まるなというぐらいで。もちろん、やってきたことをどれだけ出せるのかという楽しみはありますけど、いよいよ始まるなというぐらいで、変化はありません」

 どうしてかといえば、いやが上にも盛り上がる開幕前に最も必要なものが「平常心です」と考えるからだ。

「みんなが待っている幕開けですから、いやでも盛り上がりますし、自分の気持ちの高ぶりももちろんあります。でも、とらわれすぎないことが大事だと思います。考えてもうまくいかないことはいかないですから、積み上げてきたものを出せる状況にあることが大事です」

 その点については、自信がある。勝ち点55以上、5位以上という目標を設定した。

「簡単ではないことは承知の上で目標設定したところからのスタートです。これまでも選手たちは覚悟を持ってやってくれたという自負もありますが、言葉で表現したらより意識してくれていると感じています」

 プロだからそもそも覚悟はある。それを、山口監督が自らの言葉で引き上げてみせた。

 開幕戦では柏レイソルを迎える。昨年は15位で、湘南の一つ上だった。

「監督も一緒ですし、選手が変わってもレイソルはレイソル。分析はしつつも、自分たちがやらないといけないことを整理しなければいけないと思います。過度にレイソルさんを意識していません」

 勝利のためにポイントになるのは、自分自身だという。

「チームとして戦っていく中で、選手の個々のスペシャルな部分を出せるかですから、キーマンを強いて挙げるなら、選手というよりは僕自身ですかね。選手たちにどういう戦いをさせていくのかは常日頃から大事にしています。相手のいいところを消すのはもちろんですけど、やってきたこと出せるサッカーをしたい」

 選手たちにかかる重みはすべて引き受ける。それが「キーマンは僕」の意味だ。

「レイソルさんには協調性がありますから、そのしのぎ合いになるでしょう」

 一体感なら負けてはいない。それを最初の90分で証明するだけだ。


This article is a sponsored article by
''.