明治安田生命J1リーグは第35節を迎えるが、FC東京は11月6日に横浜F・マリノスとのアウェーゲームに臨む。前期はホームで0-3と完敗。その借りを返すために、そしてプロとしての矜持を見せるために、負けるわけにはいかない90分が待っている。

上写真=長谷川健太監督は横浜FMのサイドアタックを警戒している(写真提供◎FC東京)

「まだまだ伸びて日本代表に入る存在になってほしい」

 FC東京が11月6日のJ1第35節で戦うのは、横浜F・マリノスだ。前節で川崎フロンターレの連覇が決まったが、長谷川健太監督の言葉を借りれば、「(横浜FMが)優勝を逃した中で、うちも優勝も降格もない順位」での対戦となる。

 だからこそ、長谷川監督が訴えるのは「気持ちの部分が非常に大事」ということ。「どちらが戦う姿勢を貫けるか」を争うゲームだと設定して、「1年やってきた成果を見せよう、それがプロ選手の務めだ」と語りかけている。プロとしての矜持を見せられるかどうかだから、むしろ、よりハードルの高い90分になるのではないだろうか。

 振り返るには少し早いが、この1年は若手の成長を促したシーズンでもある。その中で、安部柊斗の頑張りには目を細める。

「昨シーズンに自分の良さを全面に出して戦い、2年目の今年はいろいろとありながら(謹慎処分)、終盤に来て良さが戻ってきました。ずっと調子が良くてそのまま伸びていく選手もいますが、彼が難しい時期を乗り越えて自分の良さを再確認しながら、グラウンドで表現できるようになってきました。一回り大きくなりましたが、まだまだ伸びて日本代表に入る存在になってほしい」

 その意味では、安部にとっても、Jリーグで2位を走る横浜FMを相手にどこまでできるかが、一つの指針になるかもしれない。

 その横浜FMで警戒するのは、サイドアタックだ。前回対戦となる5月1日のホームゲームは0-3。オナイウ阿道(現トゥールーズ=フランス)にハットトリックを許したが、最初の2点は左サイドをエウベルに突破されて中央で押し込まれたもの。その再現は許さない。

「特にうちの左サイドからやられて失点を重ねました。彼らのサイド攻撃は、前田(大然)、仲川(輝人)、エウベルとタレントが豊富ですし、ほかにもブラジル人(マルコス・ジュニオール、レオ・セアラ)や杉本(健勇)と決定力のある選手がいます。前線の個の力に気をつけなければいけないと思っています」

 残りは4試合。一つでも順位を上げるために、そして横浜FMに前期の借りを返すために、勝利しか見えない。

「マリノスはマリノスのサッカーというものを確立しているので、うちはうちのサッカーを」のスタンスで真っ向勝負する。


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