上写真=名古屋戦に向けてトレーニングを指揮する長谷川健太監督(写真◎FC東京)
選手はやってやろうという感じ
アウェーの準決勝第1戦を1-3で落とし、ホームの第2戦に臨む。2-0で勝てば、2年連続決勝進出が決まり、連覇に挑むことができる。もちろん簡単ではないが、不可能な記録でもないだろう。準決勝の札幌戦も敵地で迎えた初戦に1-2で敗れながら、ホームの2戦目で2-0の勝利を飾り、準決勝進出を決めた。チームとしての成功体験は、ある。
「特別、私から声をかけなくても選手からやってやろうという感じになっています。良い状態だと思っています。ハードルは高いですが、可能性はないという状況ではないと思っています。難しい状況ですが、手繰り寄せられるスコアで戦える」
オンラインで取材に応じた長谷川監督は、名古屋との第2戦に向けて意気込みを語った。若手の登竜門的な位置づけで色んな選手を出ることができるルヴァンカップでここまで勝ち上がってきたことを評価する指揮官は、トーナメントはノックアウト方式で「色んな意味で仕掛けられる」ともコメント。第1戦はサイドバックにケガ人が相次ぎ、長友佑都が代表招集を受けているため、3バックで戦うなど、どちらかと言えば、やむなくチームに手を加えることとなった。第2戦も難しい選択を迫られそうだが、現有戦力の中で最大値を出すべく、指揮官は策を練ることになりそうだ。
また、指揮官も言及したが、逆転突破のキーマンとなりそうなのが、アダイウトンだ。第1戦で貴重なアウェーゴールを挙げたアタッカーは、J1第32節の対戦でもネットを揺らしており、「名古屋にとっても一番気になる選手ではないかなと思います」と指揮官も期待を寄せた。
大一番を前に一部で報道された日本代表監督就任の可能性についてはきっぱり否定。名古屋戦に集中していると長谷川監督は強調した。故障者や代表招集によってベストメンバーを組むことは難しい中、FC東京を率いて難しいミッションに挑む。連覇への道をひらくか、それとも敗退か。まもなく結果が出る。