ヴィッセル神戸の飯倉大樹が17日、オンラインで取材に応じ、この夏のマーケットをチームの今後に向けて期待を口にした。今日18日には名古屋グランパスと天皇杯ラウンド16、週末には鹿島アントラーズとのリーグ戦を控えている。

上写真=オンラインで取材に応じる飯倉大樹(写真◎VISSEL KOBE)

点が多くなれば線もつくりやすい

 夏の移籍市場で神戸は、大迫勇也、武藤嘉紀、ボージャン・クルキッチを獲得した。前線に経験ある選手たちが加わったことで大きな注目を集めているが、最後尾からチームを支えるGK飯倉大樹が、自身の経験も踏まえて、彼らの加入でどんな効果が期待できるかについて語った。

「代表だったり、海外で長くプレーしている選手というのは自分への意識とか、チームやサッカーへの意識とか、いろんなものが高い。そういう人間が神戸に集まって来ていて、それが今までは一つ一つで、点ではいたけれど、線にはなっていなかった。そういう点が多くなれば線もつくりやすくなってくる」

 経験豊富な選手たちの存在はチームにとって間違いなくプラスになるという。ただそれは、点であるだけでは不十分。線となって初めてチームにより大きな効果をもたらすことができると飯倉は言う。

「その点がつながるかつながらないかは、選手の問題ではなくて、クラブの方向性とか考え方の問題でもありますが、それに少しでもベテラン選手とか経験のある選手がコミットできるようにサポートしていければ、いい方向に向くかなとは思います。そういう選手たちが入ってきて、フィットしていくのはまた少し時間がかかるでしょうから、全体的にいい方向に進んでくれたらいいなと思います」

 チームが好転していくように、飯倉自身も取り組むつもりだ。自身も19年の夏に神戸に加入し、チームの守備の安定に貢献し、シーズンの最後には天皇杯を掲げることになった。ただ、今回の新戦力はいずれもアタッカー。チームにおける即効性という部分では、少し異なる部分があるという。

「あのとき(2019年)は(酒井)高徳とトーマス(・フェルマーレン)と自分が来て、チームのウイークなところ、後ろからのビルドアップだったり、守備の部分を改善していい方向にいけました。でも、今回は前の選手が来るので、劇的に変わるとすれば攻撃の部分だと思いますが、やっぱり攻撃は連係が絡んでくると思うので」

 代表クラスの新戦力に即効性を期待する向きは多いが、攻撃陣がその力を十全に発揮するには、やはりコンビネーションを深めることが重要になる。武藤は今週にも合流予定と伝えられているが、大迫、ボージャンはその後になる見込み。試合出場はもう少し先になりそうな状況だ。

「いまは人も少ないし、ケガ人も多少いるし、難しい状況ではあるけれど、それはうちのチームじゃなくて他のチームも同じことだから、耐える時は耐えて、良い時期が来るのを待つしかないかなと。チームの雰囲気も悪い雰囲気はそこまで受けていないので、やるだけですね」

 数人の選手が移籍し、その一方で加入選手はまだ合流前で、連係構築もこれからという状況。その上、リンコンらケガを抱えている選手もおり、チームは難しい時期を迎えている。ただ、この「耐え時」を乗り越えれば、「良い時期が来る」はず。飯倉は点を線とするために力を注いでいく。


This article is a sponsored article by
''.