上写真=身振り手振りを交えながら、オンラインで報道陣の質問に答えたクルピ監督(写真◎スクリーンショット)
リーグ戦7試合ぶりの勝利へ
C大阪はタイでの集中開催で行なわれたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)で、4勝2分けでグループステージを突破した。オンライン会見の冒頭で「サワディーカッ(タイのあいさつの言葉)」と笑いながら言ったクルピ監督は、「グループステージ突破という目標を達成し、サポーターの皆さんにも喜んでいただけたと思う。チームには次の試合で勝利を求めるという明るい雰囲気がある」と現在の様子を語った。
ACLはバブル方式での開催だったため、練習場と試合会場以外はホテルから外出できず、食事も各自の部屋で弁当を食べるという日々を余儀なくされた。クルピ監督は「個人的には、いい経験だったと語るつもりはない。全員が非常に厳しい中で3週間、隔離生活を過ごしたことは間違いない」と振り返る一方、「チーム全体のことを考えれば、厳しい条件だからこそ生まれる一体感はあると思う」とコメント。帰国後も2週間は隔離生活が必要で、7月25日までは練習と試合以外でホテルから出られないバブル内での生活が続くが、チームの結束を強めるプラスの効果もあるとの考えを示した。
帰国後初戦となる7月17日の明治安田生命J1リーグ第20節では、ヴィッセル神戸と対戦する。C大阪は5月のリーグ戦が3分け3敗の未勝利で、消化試合数がJ1の20クラブで2番目に少ない18試合とはいえ、12位と波に乗り切れていない。今節も含めた東京五輪による中断前の3試合で勝ち点を積み上げ、上位を追撃したいところだ。
この試合は、新しくホームとして使用するヨドコウ桜スタジアムの、こけら落としとして開催される。チケットは完売しているが入場者数の制限があり、指揮官は「制限がなければ間違いなく、満員の中でのこけら落としになるところだった。それができないのは本当に残念」と語りつつ、「逆に言えば、来ていただく皆さんのためにも、画面を通じて応援していただく皆さんのためにも、プロフェッショナルとして勝利をお届けする、その一点に尽きる」とリーグ戦7試合ぶりの勝利への思いを口にしている。
長居球技場(旧キンチョウスタジアム)を増改築して誕生したヨドコウ桜スタジアムについては「サポーターとの一体感、距離が近いという意味で、まさしくサッカーのスタジアムのあるべき姿。選手とサポーターの皆さんのスピリットが一体となる場なのではないか」と絶賛。「皆さんに見て楽しいサッカーだと思ってもらい、勝利にこだわって90分間戦い抜く試合を見せることができれば」と記念すべき一戦への思いを語った。