上写真=品田愛斗は天皇杯でかつての仲間との対戦を心待ちにする(写真提供◎FC東京)
「体を張って守ったり走ったり」
6月9日は天皇杯2回戦。FC東京は関東大学リーグ1部に所属する順天堂大の挑戦を受ける形になる。
「中盤で堂々とプレーしたいです。自分がそういうふうにしてチームを勝たせるだけだと思っています」
ケガからの復帰を目指すスタートとなった今季、品田愛斗は主にルヴァンカップで出番を得てきた。J1リーグでは一時は5連敗と苦しむなど、チームの調子に波があり、中盤の構成も紆余曲折を経ている。昨季、アンカーとして存在感を見せた品田もポジション争いに名乗りを挙げたい。そのための一戦が、順天堂大戦になるかもしれない。
「チャンスは大いにあると思っています。自分らしさと自分の変化を見せないといけないので、そのための準備をしっかりやりたいと思っています」
相手には、FC東京U-18で仲間として戦った同期のDF長谷川光基やひとつ下のMF寺山翼、2つ下のFW小林里駆がいる。3人とも1回戦のtonan前橋戦に先発していて、小林はハットトリックを達成している。
「昔の仲間と対戦は率直に楽しみですね」
「僕はトップへの道を選び、大学に行く道を選んだ選手がいて、どちらがその道で積み上げられたかの勝負になると思うので、負けていないという証明をしなければいけない」
品田にとっては、プロと大学生の試合、という以上の意味があるのだ。
「周りのレベルはこちらが高いと思いますし、なかなか試合に出られない期間があって自分と向き合ってきたので自信はあります」
「まずはプロとして負けてはいけないですし、簡単な試合にはならないことは全員が理解しないといけないと思います。ゲームのポイントで言えば試合の入りが重要になるので、勢いを持って主導権を握れれば自分たちの良さが出てくると思います。チーム全体としてしっかり入りたい」
勝って当然の試合に勝ちきることで、チーム内の存在感を高めなければならない。
「チームの状況を考えたら、どの選手が出るかわからないけれど、出た選手が力を発揮して競争が激化していくことがチームにはいいと思っています。とはいえ試合になったら絶対に勝たなければいけないので、勝ちにいくだけです」
まずは勝利を。そのために、ゴールやアシストを。でも、それだけではない。
「それがチームの勝利につながればいいけれど、それ以外でも体を張って守ったり走ったりは絶対にやりたいと思っています」
つまり、戦うこと。それが序列を押し上げていく第一歩になる。