6月6日、JリーグYBCルヴァンカップはプレーオフステージ第2戦が開催され、鹿島アントラーズは清水エスパルスとカシマスタジアムで対戦。チアゴ・サンタナに先制ゴールを奪われるも、ファン・アラーノとエヴェラウドの得点で逆転し、勝ち上がりを決めた。

上写真=前半終了間際に同点ゴールを奪ったファン・アラーノ(写真◎J.LEAGUE)

■2021年6月6日JリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージ第2戦(@カシマ/観衆7,274人)
鹿島 2-1(2試合合計3-1) 清水
得点:(鹿)ファン・アラーノ、エヴェラウド
   (清)チアゴ・サンタナ

ゴールの伏線。「もっとエヴェラウドの近くで」

 アウェーでの第1戦で先勝してアドバンテージを得たにもかかわらず、ホームで清水に先制点を許した。この時点で2試合の合計スコアは1-1。これ以上のアウェーゴールを奪われれば形勢が逆転する危険性もはらむ中、前半終了間際のファン・アラーノのゴールが重い空気を吹き飛ばした。相手ゴール前にできたスペースに進入し、「絶対にヘディングで勝つだろう」と信頼するエヴェラウドからのパスを受けて、「相手キーパーが思いっ切り前に出て来ているのが見えたのでループを狙った」と冷静に右足でゴールネットを揺らした。

 ゴールの伏線は数分前にあった。清水の選手同士が交錯して試合が中断した時間帯に、ファン・アラーノは相馬直樹監督に呼ばれたという。「もっとエヴェラウドの近くでプレーしてほしいと。彼の周りで活動してほしいという要望がありました」と、より攻撃的なポジションを取ったことが功を奏した。7番を背負うブラジル人アタッカーは、「シーズンの序盤は体調不良になり、やっと戻ったと思ったら今度は鼻を骨折してしまって、なかなか継続して試合に出る機会がなかった。やっと出られて得点できて、それがチームのプレーオフステージ突破につながったことを非常にうれしく思います」と今季初ゴールを喜んだ。

「スタジアムで(サポーターの)皆さんと会えるときはとても温かく迎え入れてくれて、声援を送ってくれて、僕にとっては心強いです。皆さんとこうやって再会できたことに感謝したいし、この場を借りて“ありがとう”と言いたいです」

 ファン・アラーノの待望のゴールは、サポーターへの感謝の思いを表す“特別な1点”ともなった。

取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE


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