上写真=決勝ゴールを挙げたエヴェラウド(写真◎J.LEAGUE)
■2021年6月6日JリーグYBCルヴァンカッププレーオフステージ第2戦(@カシマ/観衆7,274人)
鹿島 2-1(2試合合計3-1) 清水
得点:(鹿)ファン・アラーノ、エヴェラウド
(清)チアゴ・サンタナ
「皆さんに復活を示すことができた」
3カ月ぶりにナンバー9のゴールがカシマスタジアムに歓喜をもたらした。1-1の同点で迎えた71分、ディエゴ・ピトゥカが右サイドからクロスを送ると、ゴール前で待ち受けていたエヴェラウドが左足で押し込んだ。2戦合計スコアで3-1。まさに、“勝負を決する”ゴールとなった。
「後半は試合をほぼ支配して、その中で自分も得点できたことをうれしく思います。でも、僕自身が勝利に貢献したことよりも、チームの全員で次のステージに勝ち進んだことを評価してほしい。第1戦、第2戦と違うメンバーが出場して、我々のグループの素晴らしさがこの結果に表れていると思います」
決勝ゴールを挙げたヒーローは、自身の活躍よりもチーム力が勝利に結びついたことを強調する。昨季はリーグ戦で得点ランク2位となる18ゴールを挙げたエヴェラウドだが、4月11日のJ1リーグ第9節札幌戦から1カ月半も戦列を離れていたこともあり、今季はここまでルヴァンカップでの3得点のみ。相馬直樹監督就任後のチームの好調ぶりを、エヴェラウドはピッチの外から見守っていた。
「なかなかチームに貢献することができませんでしたが、僕がいない中でもチームは良い成果を出してきました。チーム力という部分、このグループの素晴らしさ、そしてロッカールームの雰囲気からも我々はいいメンバーがそろっていることが感じられます。みんなで成し遂げた結果は評価されるべきだと思います」
そして、5月30日のJ1リーグ第17節川崎F戦で再びピッチに戻り、その1週間後には復帰3試合目でチームをルヴァンカップのベスト8に導くゴールを挙げた。
「僕自身は競争するために生まれてきました。それにずっと飢えていたので、こうやって戻ってきて、皆さんに復活を示すことができたと思います。まだ何も成し遂げてはいませんが、(サポーターからの)今日の拍手を自信にして、また取り組んでいければと思っています」
公式戦15連戦の最後の試合でエースに生まれた、待望の“復活ゴール”。シーズンは中盤に差し掛かる中、これから最前線のエヴェラウドが鹿島を引っ張っていく。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE