上写真＝韓浩康は前半の4バック、後半の3バックに対応して守った（写真◎J.LEAGUE）
■2021年5月22日 明治安田生命J1リーグ第15節（＠等々力/観衆4,942人）
川崎F 3-1 横浜FC
得点：（川）家長昭博、田中碧、三笘薫
（横）クレーベ
「フロンターレ相手にも通用する場面はあった」
「面白い試合になっていたと思います」
J1第15節で首位川崎フロンターレに挑んだ横浜FCは、1-3というスコアで敗れている。ただ、試合直後の韓浩康の感触は、完敗でも惨敗でもなかった。
「自分たちのミスからの失点で、PKも含めて自分たちから難しくしてしまいました。球際もファイトしていたしボールを握れていたし、最後のクオリティーのところだけで、決めていれば面白い試合になっていたと思います」
最初の失点は右サイドをワンタッチプレーの連続で割られて、三笘薫が飛び込んできたところでカバーに入ったボランチの手塚康平が伸ばした足に引っ掛かったPK。2点目はGK市川暉記が一瞬、パスの出しどころを迷って遅れて、レアンドロ・ダミアンにボールを触られて失ってから、最後は田中碧に蹴り込まれた。後半開始早々に三笘に追加点を浴びたが、63分にクレーベが1点を返したから、なおさら最初のミス絡みの2失点が悔やまれた。
「守備も攻撃も、監督が代わってから積み上げてきているものがフロンターレ相手にも通用する場面はあったので、磨いて積み上げていければと思います」
ミスのことを除けば、対等に渡り合えた手応えがあったのだ。前半の4-4-2の配置から後半には3-4-2-1にシフトしたことも、その理由。
「相手のボールの取りどころをはっきりしました。うちの陣形も少し変えて、どこでプレスをスタートさせるかはっきりさせてうまくはまったと思います」
個人としても、レアンドロ・ダミアンとの対決が目を引いた。かなりハードに立ち向かった。
「リーグを代表するストライカーですし、試合前から意識していました。体が強くて背負われるとチャンレンジが難しくなるので、トラップしたところを狙うとか、ポジショニングで先手を取れるように工夫していました」
厳しい守備でシュートも1本だけに抑え、少なくともゴールを決めさせない仕事はできた。
3試合連続で高橋秀人と並んでプレーして、コンビネーションも試合ごとに高まっている。依然、最下位と厳しいことに変わりはないが、圧倒的な強さを誇る川崎Fとの対戦で得た確かな好感触を、これからの戦いに生かさない手はない。
取材◎平澤大輔 写真◎J.LEAGUE
