上写真=速さと連続性が武器の前田大然。横浜FMの勝利とオリンピックメンバーの生き残りに挑む(写真◎J.LEAGUE)
「そういうチームとやるときが一番危ない」
前田大然がU-24日本代表に「復帰」した。3月のU-24アルゼンチン代表戦に臨む活動の際には負傷で欠場していて、代表チームの側にとっても待望だっただろう。
当の本人は、これまで通り慌てず騒がず。
「まずはチームでしっかり結果を残すのが大事なので、それが終わってから代表のことは考えたいと思います」
J1では開幕戦こそベンチスタートだったが、それ以降は全試合で先発出場。ゴールも8を奪っていて、チーム内でオナイウ阿道の10に次いで2番目に多い。スプリントの回数はJ公式の記録で上位10位のうち8つが前田の記録だ。
5月22日の第15節は柏レイソルが相手だ。だが、前節で鹿島アントラーズに3-5という撃ち合いに敗れて2敗目を喫している。「走り負けたのはあると思いますし、鹿島が戦ってきていて受け身になってしまった」と悔やんだ。川崎フロンターレにしがみつくためにも、連敗は許されない。
「しっかり内容より勝利にこだわって、柏戦はやっていければいいかなと思います」
柏はここまで3連敗と調子が上がらず、ルヴァンカップでも敗退した。しかし、だからこそ警戒を強める。
「そういうチームとやるときが一番危ないと思っています。自分たちは自分たちのサッカーをするのが大事です」
相手の調子に惑わされてはいけない。もう一度、原点に立ち返るきっかけをもらったと思えば、鹿島戦の黒星に意味も出てくる。
それは、U-24日本代表でも同じことだ。スピードも、2度追い、3度追いができるスタミナも併せ持つだけに、その原点に帰って走り回るだろう。
「本当にありがたいことです。マリノスの代表としていくので、結果にこだわっていかないといけないと思います」
「フォワードなのでゴールを取らないと残れないし、自分は他の選手にないものを持っているとも思っているので、それを発揮してチームのために戦いたいと思っています」
横浜FMで走って、U-24日本代表でも走って。前田にとっては忙しくもうれしい日々が続きそうだ。