上写真=ポステコグルー監督が顔を上げて戦うから選手もついてくる(写真◎J.LEAGUE)
「明日の試合は、全員にとって大事になってくる」
横浜F・マリノスは前節、鹿島アントラーズのホームに乗り込み、今季2敗目を喫した。オナイウ阿道が25分に幸先良く先制しながらも前半のうちに追いつかれ、後半開始早々に逆転弾を許すと計5点を献上。最後まであきらめず、74分にオナイウ阿道、終了間際に天野純が決めたものの、これだけの大量失点の穴を埋めるには至らなかった。
それでも、アンジェ・ポステコグルー監督は視線を落とさない。選手たちに対しても、自身と同じように顔を上げることを求めたという。
「誰でもミスはする。ミスを引きずっていたら、ああいう結果になると(選手たちに)話した。あの試合から学ぶものは多いと思う」
大事なのは過去ではなく、どんな未来を築いていくかだ。
5月19日のルヴァンカップ、清水エスパルス戦が、まずはリスタートの第一歩となる。横浜FMはここまで3勝2分けと無敗で毎試合勝ち点を重ねており、すでにグループ突破を決めている。さらに、引き分け以上の結果で首位通過が決定するが、指揮官は「どの試合も重要な試合」と、スタンスを変えることはない。
ポステコグルー監督は、負傷から復帰した仲川輝人のメンバー入りを明言。さらに、まだ出場機会の少ない選手たちにもチャンスを与えたいと話した。
その上で、「勝ちにいきたいと思っているし、自分たちがどうやっていくかはいつもと変わらない。明日の試合は、全員にとって大事になってくる」。あらゆる機会を成長の時間に変えて、トリコロールの選手たちは前進していく。
取材◎杉山 孝 写真◎J.LEAGUE