上写真=先制ゴールを決めた神戸の古橋亨梧とアシストしたアユブ・マシカ(写真◎J.LEAGUE)
■2021年4月24日 J1リーグ第11節(@カシマ/観衆10,223人)
鹿島 1-1 神戸
得点:(鹿)上田綺世
(神)古橋亨梧
「心の中では、入ってくれ、入ってくれ、と」
FWアユブ・マシカが来日後初めて先発のピッチに立った。試合開始から23分までは左サイドでプレーしたが、飲水タイムが終わると古橋亨梧と2トップを組んだ。そして、ケニアと日本の代表FWコンビがすぐさま結果を残す。28分、ハーフライン付近でボールを拾ったアユブ・マシカがターンし、敵陣を突進。次の瞬間、相手の守備ラインの背後へ走る古橋にスルーパスが送られた。
「マシカが良いタイミングでターンしてくれました。良いタイミングでパスが来たので、落ち着いて決めることができました」
スピードに乗った古橋はボールに追いつくと右足で浮かせ、ゴールに沈めた。「イメージではもっと(ボールを)浮かしたかったけれど、良い形に抜けてくれました。内心、ちょっとヤバいんじゃないかな、とも思ったけれど、心の中では、入ってくれ、入ってくれ、と。(ゴールが決まって)ホッとしました」と、古橋はボールの行方を見守っていたときの心境を明かす。そして、ゴールが決まると真っ先に駆け寄ってきたアユブ・マシカと抱擁を交わした。
ただ、古橋の先制点を最後まで守り切ることはできず、結果は引き分けに終わった。開幕からの“アウェー無敗”は継続させたものの、古橋は「1点だけじゃなくて、2点目、3点目を取れる選手にならないと。もっともっと怖い選手にならないといけない」と勝てなかった悔しさをかみ締めた。
アユブ・マシカはハーフタイムに交代したが、古橋は「ちょっとずつ良い感じになってきたと思います。これからもどんどん合わせていけたら」と連係に手応えを感じている。スピードを武器とする相棒とともに、「少ないチャンスを決めきるのがフォワードだと思うので、毎試合(ゴールを)決めていけるようにしていきたい」と、チームに勝利をもたらすためのゴールを狙う。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE