上写真=ゴールを決めた鹿島の3選手。中央が松村優太(写真◎J.LEAGUE)
■2021年4月20日JリーグYBCルヴァンカップ第3節(@カシマ/観衆4,477人)
鹿島 3-0 札幌
得点:(鹿)松村優太、荒木遼太郎、白崎凌兵
待望の今季初得点。「結果を出せないもどかしさがあった」
前へ、前へと、速く、そして激しく。
中盤の左サイドに入った松村優太が、持ち味のスピードを存分に生かしてチームを活性化させた。ボールを持てばスピードに乗ったドリブルで相手の守備網を切り裂き、相手にボールを持たれると積極果敢に奪いに行った。
アグレッシブな姿勢が実を結んだのは32分。左サイドで追いかけていた相手DFからGKへとバックパスが渡ると、「自分のスピードだったら(ボールに)触りに行ける」と、さらに加速。相手GKの足もとからボールが離れた瞬間を見逃さず、左足でゴールに蹴り込んだ。
「チームとして前から(ボールを奪いに)行くということをやっていたので、そのコンセプトが得点として表れてよかったです」
松村がチームの狙いを体現し、深紅のイレブンをさらに勢いづけた。相馬直樹監督も「先に(得点を)取れたことでゲームの流れが大きく我々に来た」と試合のポイントに挙げたほど。その7分後には「互いに刺激し合っている」という同期加入の荒木遼太郎が追加点を決め、後半には白崎凌兵のPKで札幌を突き放した。
「今シーズンの初ゴール。自分にとって自信にもなります。チームとしても相馬監督体制になってから、まず2連勝できました。それはすばらしいことだし、自分が勝利に貢献できたことを非常にうれしく思います」
昨季のルヴァンカップ清水戦以来となる待望の公式戦2ゴール目。今季はここまで、「リーグ戦、ルヴァンカップと過密日程の中で、自分が出た試合はなかなか勝利をつかめず、自分も結果を出せないもどかしさがあった」という。その中で、「監督が代わったことは、自分たち選手が結果を出せなかった責任でもある」と悔しさをかみ締めながら、相馬監督の下で再出発した。
「今日のこの無失点での勝利は、チームとしてすばらしい試合結果だったんじゃないかと思います。次はリーグ戦でもしっかり結果を残せるように、また一つひとつやっていきたいと思います」
疾風のごとくピッチを駆け抜ける27番が、新生鹿島とともに前へ、前へと突き進んでいく。
取材◎サッカーマガジン編集部 写真◎J.LEAGUE