上写真=早川知伸新監督の初陣となった4月11日の鳥栖戦は、0-3で敗れ「悔しくて」(写真◎J.LEAGUE)
見ているか見ていないか
4月7日の下平隆宏前監督の解任、8日の早川知伸新監督の就任と、激震から1週間。早川監督にとっては11日のサガン鳥栖戦が初陣となったが、0-3で敗れる再スタートとなった。
これで1引き分けを挟んで0勝8敗だが、選手のリフレッシュが頼もしいという。
「選手の切り替えについては鳥栖戦が終わってすぐに話をしましたけれど、休み明けから切り替えて臨んできていて今日もいいトレーニングができました。仙台戦に集中できています」
まだ1勝もできていない上に監督交代と苦しい状況だが、選手はもちろんファイティングポーズを取り続けている。鳥栖戦でも狙いを持ったプレーを積極的に仕掛けた実感はある。
「前半は意図しているところからチャレンジしてくれている中でのプレーが見られて、ポジティブでした」
3失点については「見ているか見ていないか」だという。
「失点シーンを振り返ると、ちょっとしたところと言いますけど、認知のところで、見ているか見ていないか、ボールにばかり目がいっていると感じるので、そこは選手に伝えましたが、繰り返し失点してしまうというのは改善しなければいけない点だと思っています」
19分の1失点目はCKのこぼれ球に寄せきれずにボールを見てしまった。50分の2失点目は一度は回収したボールを自陣からつなぐところで、短いパスがずれて奪い返されてミドルシュートをたたき込まれた。70分の3失点目は相手の素早いリスタートで準備が整わないままパスで中央を破られた。
次のベガルタ仙台戦で、悪い流れを断ち切りたい。向こうもいまだ勝利はない。
「選手が力をすべて出し切る中で、最終的な結果がどんなジャッジになるかですが、とにかく自分たちの力を出せるかどうかを選手に強く伝えました。そこで勝負が決まります」
仙台も同じく苦しみながら、前節は強豪の横浜F・マリノスを相手に0-0で引き分けている。
「前節はマリノスにしっかりした守備で戦ってカウンターも整理されているので、当たり前ですけど簡単に勝てる相手ではない」
早川監督はそう警鐘を鳴らす。
「勝つことだけです。一番大事だと感じているし、選手も感じていますから、勝つために何ができるかやっていきたい」
「選手たちがメンタル面でどう発揮できるかが一番大事かなと思っています」
負けが混むと萎縮しがちになるのはよくある話。そこを突破するメンタルの強さを求めて、勝ち点3をシビアに狙っていくことが、「2試合目」の最大のミッションだ。